【イ軍編2636】打者一人抑えて花束贈呈、引退試合投法
かつて両リーグで1回ずつ最多勝を獲得し、通算103勝を誇る現役18年目のベテラン投手浜崎。不摂生とギャンブル癖が災いし身を持ち崩し、肩から肘からあらゆる箇所を故障。そこでサ軍を解雇されたところで最弱イ軍に拾われ、先発ローテに加わったものの、本人のガバ球×イ軍のビッグホール守備で0勝8敗・防御率12.88を記録。浜崎はもはやこれまでと、引退を決意したのであった。
そして迎えた9月某日の引退試合。家族×3組(※3回結婚している為)、旧所属チームの監督、コーチ、同僚×7(1回FA、2回トレード、3回解雇で7チーム所属)を招き、関係者総計3桁を超える大所帯が招かれたものである。
この試合で浜崎は先発登板し、今季3割30本塁打をマークし高校の後輩でもあるマ軍の一番打者正木から忖度三振を奪取。マウンド上に5歳の長男が花束を渡しに行き、涙の熱い抱擁――――の後、スピーチを始めるでもなく、そのまま続投。戸惑いまくる対戦マ軍ベンチの様子を、イ軍首脳陣は邪悪な笑みを浮かべながら満足げに眺めるのであった。
「よしゃ、打者一人抑える毎に関係者からの花束贈呈、涙の忖度ループモード突入や! 完全試合待ったなし(震え声)」
「遅延行為判定されんように、マウンドに行く奴にはダッシュを徹底させるんやで」




