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【城戸編528】シン・ダーティボール
シーズン最終戦、白熱した首位打者争いで、同率で並ぶサ軍大橋、最弱イ軍「40億の不良債権」城戸の直接対決となった試合で、満を持して城戸がとっておきのダーティ・ボールを発動。自分の打席で、一塁コーチ幕田(お小遣い課金済)にサ軍一塁手大鹿へ、大鹿の大好きなアニメの話題を振らせて一塁に張り付かせ、ガラ空きになった一二塁間にプッシュバントを叩き込もうという作戦であった。
果たして、幕田からシン・〇ヴァンゲリオンの話を振られた大鹿は、秒速で反応。熱く語り込む様子に、城戸は邪悪な笑みを浮かべながら、絶好球を待って四球目をプッシュバント――したまではよかったが、何故か幕田は一塁から離れており、転がされた打球を正面で捕球し余裕アウト。
実は大鹿は〇スカ派で、〇イ派の幕田が〇スカをディスった事で空気がエターナルフォースブリザード。
「お宅とは宗教上の問題で話せませんわ」
と、距離を取った事で、城戸の邪悪なプッシュバントを未然にディフェンス、ここにシン・ブーメランボールが完成してしまったのであった。




