【城戸編509】ミスタープロ野球二世を育てまくる「世界の凡打製造機」
パッパであるミスタープロ野球に顔と動作は激似なものの(全く練習しないのでガバガバボディではあったが)、肝心の成績の方はサッパリな最弱イ軍のサードベースマン、魅沢。しかしながら、イ軍に移籍してからの数年は、成績も上昇傾向。その陰には、三・四番コンビを組む「世界の凡打製造機」こと城戸の影響が大という怪情報が、まことしやかに囁かれているのであった。
「フッ、ぽっくん(魅沢の蔑…いや、愛称)に直接何かを指導した事は一回も無いんやが、ワイの背中を見とるだけで素晴らしい学習になっとるんやろなあ。おるだけでヤングを育てちまってサーセン」
と、ここぞとばかりにご満悦顔で全力勘違いが止まらない城戸であったが、そこにはやっぱり城戸ならではの要因が存在していたのであった。以下、魅沢が特にお得意様にしているバ軍(ミスターが現役時代所属していた球界の盟主的球団。ちなミスターは現在名誉監督)関係者の感想戦――。
「後ろに城戸が控えとる状況で、安心感が激増したのが大きいで」
「ぽっくん(魅沢)を塁に出しても、城戸が確実に併殺を打って帳尻合せられますからね。忖度ヒット、忖度四球の量産態勢に入れましたわ」




