【イ軍編2458】球界一性格の悪い捕手が育てた唯一の投手
“打たれれば全部投手のせい、ワイは一つも悪くない”スタンスを貫き、バッテリーを組んだ若手を潰しまくる事に定評のある最弱イ軍の正捕手「球界一性格の悪い捕手」こと綿貫。そんな壊し屋として悪名高い綿貫であるが、
「ワイは綿貫さんに育てられました」
と、証言する投手が、球界でたった一人だけいた。綿貫が駆け出し時代のサ軍在籍時、一年後輩の通算130勝投手、八木である。最速155kmに迫る直球で誰もが素質は認めながらも、ノミの心臓で自滅癖があった八木を、綿貫はいかにして一人前にしたのか――。
「あん時のサ軍首脳陣のディスり指導が、ワイはホントに苦手での~。投げてる時も、常にベンチを見てはビビッて自滅しとったんや。それで連座して綿貫先輩も首脳陣からガンギレされるもんやから、いよいよ先輩が逆ガンギレしてなあ。全球『ベンチからサイン出てます! ワイのせいでは1㍉もございません!』いう怒りのヤラセパフォーマンスをカマしたんやね。そうするとファンの叩きがベンチに集中するもんだから、首脳陣がビビッて全員ベンチ裏に引っ込むようになったんや。それでワイはプレッシャーから解放されてのびのび投げられてよ、しっかり成長出来たと、こういうワケなんや」




