【イ軍編2452】黄昏の心霊ボール!
最弱イ軍の霊能者兼野球選手、宜保愛甲。若い頃のある事件により、微弱な力ながらもガチ霊能者となり、その霊力を悪用してプロ野球選手として20年近く現役生活を延命してきたのであるが、さすがに寄る年波には勝てず、引退5秒前の状態となっていたものである。
イ軍オタ心霊部の面々によると、
「宜保愛甲の現在の霊力はほぼゼロ。ヤングの頃の貯金だけでやっとったのが、全然鍛えとらんから、いよいよ限界になっとるで。まだ、たまに打っとるが、何で打てとるのか完全に謎なレベルや」
との事。その裏では、単純な力では衰えていたものの、ベテランならではの技が駆使されていたのであった。後年、宜保愛甲が自費出版した自伝で曰く、
「ワイが全盛期の頃は、ボールを自分が得意なコースに引き寄せて打ってたんや。それで2割8分とかマークしとったんやが、その時の成功体験から長い事抜け出せんのが良くなかったんやなあ。ボールを操作するのは、霊力を物凄く消費するんや。それで歳取って霊力落ちてから途方に暮れとったんやが、捕手の指を操作するのを思いついてな。自分が打てる球のサインを出させて、何とか乗り切ったわ」




