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【イ軍編2449】大した実績が無いのに給料袋が立ちまくる三流選手の怪
遥か彼方の昭和中期、最弱イ軍の前身球団で、まだ年俸が月割りの現金で支給されていた時代――。一部の主力選手の給料袋は、高級であるが故の分厚さで「立つ」と言われていたが、ダーティーなトリックプレーで悪名高い、控え選手である北田のそれも、何故か毎月のように立ちまくり。球団上層部に取り入ったか、あるいは何か弱みを握って脅迫したかで、野球以外のイリーガルな要素で儲けていやがる――。というような黒い噂が流れまくっていたものである。
そんな状況で、チームのナンバー1プレーヤーである四番打者の嶋崎が夜中にこっそり球団に忍び込み、月給袋を自分のそれと北田の分を実物比較。北田の方が立たせると安定していた(分厚かった)事から、嫉妬に狂って球団に猛抗議。しかし、球団のアンサーには、誰もがおったまげ不可避となったのであった。曰く、
「確かに野郎の給料袋は膨れまくっとるが、アレなあ、全部マネーなワケじゃないんやで。ツケ未払いになっとる店からの大量の督促状と、汚ねえプレーに対する心ある野球ファンからの怒りの投書が合わせて9割ぐらいやねん」




