【城戸編505】首位打者争いを制する秘密特訓!
今季も夏場に最下位が確定して以降、凄まじい勢いで無駄ヒットを積み重ね、首位打者争いに参戦している「40億の不良債権」こと最弱イ軍の城戸。マッチレースとなっている柏田が所属するサ軍との最終三連戦を前に、打撃練習に余念が無いのであった。
だが、練習が佳境に入るにつれ、城戸の打球は前に飛ばなくなり、ついには全球その場へと落ちる異常事態。しかし城戸本人は、
「よしゃ! 仕上がったで~ッ!」
と、大層満足気だったものである。
「おいおい城戸よ、何がよしゃや、大丈夫かいや(遂にプレッシャーでおかしくなったか…。そのまま引退して来季のワイらの給料アップ原資捻出してどうぞ)」
てな感じで、新打撃コーチ上原は心配するフリして辞めろ辞めろ念を送りまくったのであるが、城戸のアンサーには失笑&おったまげ不可避に陥る他なかったのであった。曰く、
「首位打者争いには、あらゆるダーティーなシチュエーションが発生しますからね。打率リードして欠場すべき場面でも、ワイの実力と大人気に嫉妬した監督が、そのまま試合に出し続けるかもしれん。そういう時は、どうすればええんか? 『ヤラセ自打球で合法的に退場すればいいじゃな~い』、と。その為の練習が仕上がったんでワイもニッコリと、こういうワケなんですわ」




