【城戸編502】絶対にメジャー挑戦を引き留めたい日本最強打者がここにいる
「40億の凡打製造機」こと最弱イ軍の城戸が、10年契約の最終年分を破棄して、メジャーに挑戦する――。そんな怪情報が、球界に激震をもたらしたものである。新球団拡張でメジャーでは圧倒的に人員が不足しており、2000安打をマークした通算打率3割の巧打(※無意味なバント安打多数)と勝負強さ(※試合が決まった後の得点圏でしか打ってない)を武器に悪徳代理人が全力プレゼンし、単年500万㌦で契約5秒前の段階に至っていたのであった。
だが、そんな状況に、国内の有力選手――特に野手連中から全力待ったコールが発生。
「城戸さんの巧打は今の日本には絶対に必要。東京五輪まで見据えて欲しい」
「国的な意味でフランチャイズプレーヤーを貫いて欲しい。ミスタージャパン、日本の城戸さんで終わってどうぞ」
「ワイら城戸さんの背中で育ててもらっとるようなもんやから…。城戸さんの打撃が見られなくなったら、日本の技術が停滞してまうで」
等々、球団の垣根を超えた後輩たちの熱い引き留めコメントに、城戸は涙オブ涙。
「普段ガン無視なくせに、ここぞという時だけデレおってからに…。ワイはどこにもいかん、ずっとユーたちのそばにいるから…! 育成料もらいまくるから…!」
と、国内残留を決めたのであった。その一報を耳にした日本のヤングスターたちは、一様に安堵の表情を浮かべるのであった。曰く、
「いや~危なかった。ただでさえ日本人野手の評価が下がってるところに城戸さんがメジャー行っちゃったら、完全にトドメ刺されちまうやで」
「俺らメジャー目指す組に取っちゃあ経済的に死活問題だからな。城戸さんがメジャーでやらかしたら(※やらかす前提)、未来の俺らへのオファーが超減額で逝くとこだった」




