【イ軍編2397】右で打てないならスイッチヒッターに転向させればええやんけという風潮
シーズンフル出場しても打率2割、3~4本塁打がMAXの「ミスタープロ野球二世」こと最弱イ軍のサードベースマン魅沢。偉大なるパッパへの鬼忖度でレギュラー起用が不可避なものの、「40億の不良債権」こと四番打者城戸との凡打製造機コンビでイ軍打線を瀕死に追い込んでしまっているとあって、イ軍内で改めて育成プランが検討されたものである。
「ぽっくん(魅沢)は足が速い(※あくまでもガバガバボディのベテランが揃うイ軍基準。他球団では最低クラス)から、スイッチ転向させたら化けるかもしれんで!」
という新球団社長の素人考えで、左打ちマスターに挑戦する事となったのである。
果たして、スイッチ転向練習初日。練習パートナーとして、かつて右打ちからスイッチヒッターに転向し1000本安打100本塁打を記録した元マ軍の木下が招聘され、彼の指導で専用打撃ケージで特訓に励んだ魅沢。半日の打ち込みが終わり、慣れない左打ちで自打球フルボッコ――――と思われた魅沢であったが、意外にも全くの無傷。
「こ、これは…。何だかんだ言ってミスタープロ野球の遺伝子を受け継いどるワケやし、一日で左打ちをマスターしてしまった可能性が巨レ存…?(震え声)」
と、ちょっとガンギマリしかかった新球団社長であったが、呆然とした木下による解説に、すぐさま顔面ブルーレイ不可避に追い込まれたのであった。曰く、
「社長、自打球以前の問題です。半日ティーバッティングやったんですが全球空振り、一回も球にバットが当たりませんでした。左打ちは絶対無理、というかプロ野球選手でいられる事が無理です(怒りの無忖度)」




