【イ軍編2321】カーネーション系ブーメランボール
「ストップ・ザ・インセンティブ! 全試合四番を打ちながら、フォア・ザ・ミーで長打を捨てて打率乞食、超不良債権城戸の首位打者獲得を断固阻止ッ!!!!」
という方向で球団が統一された「セ界の白星配給所」こと最弱イ軍。シーズン終盤、8打席連続バント安打成功等で首位打者争いを爆走する城戸の勢いを殺す方策が、あらゆる角度から検討されたものである。
その過程で、
「城戸は教育マミーだったマッマにスパルタ方式で育てられており、その姿を見ただけで条件反射で委縮する」
という事実が明らかになり、この貴重な情報を何とか活かせないかと、球団の英知を結集。その結果、「城戸の打席限定で、新コロ対策のはりぼて観客を全部城戸マッマに変更し、城戸の動きを止める」という作戦が決行されたのであった(※なお、城戸マッマ本人を呼ぶ事も検討されたが、万が一コロった場合、億単位の賠償を仕掛けてくる危険性が巨レ存過ぎた為、リスク回避で見送られた)
果たして城戸の打席、前の試合から通算9連続で狙ったバント安打の構えに入ったところで、はりぼて観客全てが城戸マッマに変更。
「じぇっ!!!! マ、マミー!!!!!!!!!」
てな感じで固まりに固まった城戸は、何とかバントはしたものの、一歩も動けず余裕アウト―ーーーと思いきや、
「マミ~~~~ッ!!!!!!!!」
と絶叫したかと思いきや、光の速さで一塁到達。
「ちょ、待てよ!!!!!!!!」
と、今回の作戦を決行した球団役員の怒号(そして悲鳴)が渦巻く中、城戸はそっとヘルメットの庇を目深に降ろし、瞼を拭うのであった。
(マミー…普段はあんだけワイをディスりまくっとるのに、キッズ時分に母の日にあげた肩たたき券、まだ取っておいてくれとったんやね…ンモ~、ツンデレなんだからぁ…!!!!)
そう、城戸マッマの張りぼてを作成したCG班がデティールに超こだわり、マッマへのヒアリングまでして作り込んだ結果、CGに思い出の肩たたき券を持たせてしまっていたのが運の尽き。城戸のマッマ愛が球団の卑劣な陰謀を破壊する、カーネーション系(適当)ブーメランボールが完成したのであった。




