【イ軍編2303】首脳陣が替わる度に全力で売るセルフする者
そのあまりの弱さから、シーズン中に首脳陣総替えイベントが4~5回は発生する「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍。
発生頻度が高過ぎて、「どうせ替わっても数か月しか持たねーやろ」と、何もしない者が大半であったが、数名の選手は、新首脳陣に自分を売り込むムーブを繰り出していたものである。中でも、闇商人兼一番打者のリバースは、その最右翼と見られていたのであった。チーム新内閣発足直後の試合で、打率が5割を超えていたのである。
「リバースの野郎、違法用具だけじゃなく、自分を売る術にも長けとるの~。今度からウルフ(※売るセルフの略)て呼ぼ(適当)」
「上が替わるたびに名前やらも全部覚えとるらしいし、マメなやっちゃで。そんな事より本職の野球がんばってどうぞ(超特大ブーメラン)」
等と、チーム内では微妙な反応だったのであるが、リバース本人としては、そこは完全にビヂネスとして割り切っているのであった。曰く、
「いやあ、選手と指導者の距離感もあるし、さすがにチーム内で表立ってはビヂネス出来ないんでね。だったら試合中に何とかするしかないってんで、必死こいて打ってんですわ。一塁コーチと三塁コーチに、精力剤と育毛剤を販売して、長期顧客になるよう、囲い込みしてんだよね。それこそいついなくなるか分からないから、就任直後の1週間ぐらいが勝負なんやで」




