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【イ軍編2252】守備の真正面を突け!
パリーグのオ軍で、鋭いラインドライブの二塁打製造機として鳴らした強打者来須川が、最強打線を誇るセリーグのマ軍にFA加入。マ軍の打力の源泉である、相手守備の解析システムに触れ、驚嘆の声を上げたものである。
「ヒェ~ッ! 全野手の動きのクセまで丸分かりなんでっか!? そこを意識して打てばいいんだから、ワイみたいな安打重視系には相当なプラスになるわなあ…」
だが、様々なシミュレーションを繰り返した結果、「セ界の白星配給所」こと最弱イ軍のそれだけは、明らかに不自然な内容になってしまうのであった。
「ちょ、イ軍だけ野手の正面が一番のヒットゾーンになってんですがそれは…。最新鋭のシステムだけに、バグも多い系な可能性が微レ存…?」
と、おったまげる来須川に、スタッフが失笑不可避の真相を告げるのであった。曰く、
「いやあ、AIの計算結果は正解です。来須川さんだったら、イ軍さんは野手の正面が絶対ヒットになります。何せ『フォア・ザ・ミー』『いのちをだいじに』な人たちなんで、ヤバげな打球は捕らずに全部逃げますからね」




