【イ軍編2236】北の国から三千倍
今季からセリーグのマ軍に加入した新外人オナンデル。昨年、3Aで3割30本をマークした打力は本物で、NPBでも長打を連発。しかし同時に、シーズン10退場をカマした気性の荒さもガチガチのガチ。不利な判定に秒速暴言で応じ、退場になる事しばしなのであった。
そんなオナンデル対策として、
「これやこれ! これやねん! 打たれる前に、暴言吐かせて球場からおさらばしてもらえばええやんッ!!!!」
てな感じで、最弱イ軍の「北の火薬庫」こと北朝鮮系ベネズエラ人投手のチョ・マテヨが、イリュージョン暴言作戦を敢行。オナンデルの精巧な声真似をAIに作らせ、彼奴の打席でボールの判定時、一斉に流すという代物であった。
果たして、マテヨ先発登板時のオナンデル初打席、とんでもない糞ボールでワンボール。と同時に、マテヨが仕組んだヤラセ暴言が発動。
「カ~ッ! どこに目が付いとるんや主審ニキ引退5秒前~ッ! 八百長疑惑ッ! いや浮気&浪費ヨッメ選んでるし単に目が悪い説ッ! あるいは両方説でFAッ!!!!」
と、審判ディス偽装から無事退場へと持ち込んだまではよかったが(よくないが)、
(北のエースと呼ばれるワイが投げる試合、オナンデルが将軍様をディスった方が、よりリアリティが出るのではないか。当方も華麗に疑惑回避ッ! 回避ッ! 回避ッ!)
ていう狙いから、
「ファッキュー将軍様! 海苔弁ヘアにブチ当てたる予告ホーマーッ! トッラの代理人ワイ(適当)が糞ダサセンス叩きなおし教育したるッ! 弾みでスイッチ押さないよう、核ボタンは金庫しまっといてOK?」
てな感じのディスなのかうわ言なのか分からないヤラセ音声も同時発動。本来なら北の人間であるマテヨも演技でガンギレしなければならないところを、
「ウェーハッハ! ちょ、ワイのセンスヤバ過ぎィ! 第二の人生は作家で決まり! 小説家になろう。いや、なる(確信)」
と、大爆笑からのドヤ顔披露してしまったのが運の尽き。たまたま北の偉い人がこの試合の衛星中継を視聴してしまっており、
「将軍様がディスられてるのに大草原とは何事か! ワイみたいに耐え切ってどうぞ(震え声)」
と、ガンギレからの制裁発動。こうしてマテヨは北のエースから一転、北のお尋ね者へとクラスチェンジ。北の国から三千倍系ブーメランボールが完成してしまったのであった。




