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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
3065/5133

【イ軍編2229】魔球、球速詐欺チェンジアップの末路

「魔球、メカ・チェンジアップでVやねんッ!!!!」

 と、鼻息荒くロッカーでブチ上げたのは、「北の火薬庫」こと最弱イ軍の北朝鮮系ベネズエラ人投手チョ・マテヨ。長年、チェンジアップの習得を目指していたものの、どうしても急速差が出せずに断念。各球場の設備担当を買収し、球速表示を偽って相手打者を幻惑しようという、ある種の違法行為宣言なのであった。

 果たして、前述の宣言から数日後のマテヨ先発試合。

 先頭バッターに対して、初球128kmの直球から、二球目全く同じような棒球を投げたものの、球速表示は98km。

(どや! このスーパーチェンジアップ! バッターおったまげで完封、いやノーノーあるで!)

 と、邪悪な笑みを浮かべたマテヨであったが、たまたま新任の投手コーチがぐう聖系だった事が運の尽き。

「あかん、マテヨやばいやん! 直球がいきなり30km落ちるとか、絶対どっか故障しとるやろ!」

 と、有無を言わさず病院へ搬送。

「ちょ、待てよ! ワイはこの上なくヘルシーだっつーの!!!!」

 というマテヨの叫びも虚しく、ウン百万使った買収作戦は完全に失敗。悪は滅びたのであった。

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