【イ軍編2227】球界最高に不仲な夫婦だからこそ、あやふやな妻へのディスは絶対に許せないマン
「ヘイ綿貫ッ! ユーのワイフ、不倫疑惑のアイドルと渋谷のラブホ街で歩いとるの見かけたで~ッファオッ!!!!」
という野次が、新コロ禍で人数制限かかったスタンドに、一際デカく響いたものである。最弱イ軍の正捕手「球史に残る性格最悪マン」こと綿貫に対して、前の打席でタイムリーを喰ってガンギレした対戦サ軍オタの下品系ディスであった。
その時は、綿貫が当該サ軍オタをガン睨みしただけで終わった――――のであるが、後日、綿貫がウン十万の慰謝料をブン獲ったという噂が、球界を駆け巡ったものである。
「ほーん、いくら球界一仲が悪い夫婦と言えど、ディスられたら積極的にマネーのタネにするとか見上げたプロ根性~ッ」
と、からかい10割で煽ってくる同僚の草加部に対し、綿貫は誰もが想像し得ない斜め上の真相を明かすのであった。曰く、
「いや、妻の事は本当に頃したいぐらい憎いですよ。なもんで、例のサ軍オタが言ってた不倫情報を、探偵雇って徹底的に調べたんですわ。そしたら物の見事に完全ガセで、こっちの期待が完全に打ち砕かれましてね。探偵の実費と、ワイの心のダメージお見舞い金言う事で、『訴訟とどっちがいい?』と優しく問いかけて、和解しましたわ(憤怒)」




