【イ軍編2225】どう見ても観客人数制限ぶっちぎりスタジアム
新コロ上等、何としても推しの選手――「球界の盟主」バ軍の若き角刈りの天使増田――を球場で応援したいッ!!!!
てな感じの、「自分だけは新コロ絶対罹らないマン」系勘違いDQNファンが、人数制限により抽選となってしまった現地観戦に、何かイレギュラーなルートで入れないかと画策。インターネッツで鬼検索した結果、「〇月△日の最弱イ軍戦なら何とかなりますよ」との書き込みを発見。即連絡からの、同行に漕ぎ着けたのであった。
果たしてチケ無し特攻の当日。試合開催地であるイ軍本拠地東京新宿スタジアムで、DQNファンは信じられない光景を目にする。金の亡者イ軍とはいうものの、テレビ中継では人数絞り込み、ソーシャルディスタンスを守っていたように見えていたのだが、イ軍側のスタンドだけは、超満員なのである。
さすがにビビったDQNファンが案内者に確認したところ、
「いや、ソーシャルディスタンスは保たれてまっせ。イ軍は訴訟対策でそういうの超安全だから、そこは安心してもらってええですよ」
との答え。まあもとより自分だけは新コロ絶対罹らない妄想の持ち主なので、DQNファンはそこで自分を納得させ、試合は全力応援。予想通りイ軍の爆炎投手陣をバ軍の重量打線がフルボッコ、お目当ての増田も4安打1ホーマーと大活躍し、DQNファンは涙&ガンギマリしたものである。
試合後、「本日の観客数は5000人でした」という球場アナウンスに、
「おっほwwww イ軍側が超満員だから、どう見ても25000はいたんだよなあ。まあ言い切っちゃったもん勝ちと、そういうワケですかねえ案内者ニキ」
と、思わずツッコミを入れてしまったDQNファンであったが、
「いやあ、5000人は正確な数字だと思いますわ。今日は心霊ナイト言うて、イ軍の霊能者兼野球選手の宜保愛甲が、知り合いの霊能系に声かけて、野球オタ霊を呼びまくってやね。それでスタンドをイ軍側だけでも満杯にしたと、そういうワケなんですわ」
「なるほどォ~ッ! それはソーディス保たれてる大勝利~ッ! ――しかし新コロお土産は回避出来そうやが、霊のお土産バリューセット凄そうなんですがそれは――」
そう言ってDQNファンが振り向いたところ、既に案内者ニキ(霊疑惑)の姿は消えており――――。




