【城戸編468】城戸違法バット10本刀 パルプンテ1号
各球団の主力打者が使う違法飛ぶバット――――その破片を収集する「40億の不良債権」こと最弱イ軍の四番、城戸。
「多分飛ぶバットバレたくないが故のそのまま放置なんやろうが、バットが気の毒やん。ワイが供養したるわ。そんで独りじゃ寂しいやろうから、色んな違法バットの欠片を一緒にしたって、フレンズ作ったるんや」
という、それこそお薬疑惑待ったなしのイミフ理論により、城戸が違法バットの欠片を集めて禍々しく黒光りする合成バットを錬成したものである。
「カッケー高級バットより、こういう不格好な奴の方が愛着沸くもんやで。アレな子ほどかわいいいうアレやな」
てな感じで、城戸はこのバットを殊の外大事に。隙間時間にナデナデしながら、磨いていたものである。
果たして、遠征時に配送が遅れ、城戸の手元に前述の悪魔合体バットのみという状況が発生し、遂に初の実戦投入。
「頼むで~ッ! 今日は雨で足場悪いから、ちょっと変な場所に転がしゃヒットゲットやろ!」
という城戸の目論見は、しかしバントの構えからの不自然な自打球三連発で無事死亡からの病院直行便で完結。
((((ワイら、ご主人様しゅっき(好き)やねんッ!!!!))))
というバット霊がボールに乗り移った結果の、怪現象であった。その後、ヘイトガンギマリからの折ろうとしても燃やそうとしても傷一つ付かないヤババットに、城戸が恐れをなして、某霊峰の祠に厳重に封印。「パルプンテ1号」の戒名(500万)で表舞台から葬られた、城戸十本刀でも最恐の一振りのエピソードであった。




