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【城戸編464】一塁手の圧倒的存在感で盗塁を完封する主砲
常時塁間フリーパス、牽制下手な投手×肩激弱な捕手の暗黒コラボで、盗塁阻止という概念が存在しない「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍。そんな中で、エース左腕の相原と、捕手――――ではなく、一塁を守る「40億の不良債権」こと城戸のコンビが、盗塁を未然に完封しているという都市伝説が、球界を賑わせたものである。
「盗塁の件? まあ城戸さんのお陰といやあお陰かもなあ」
と、嫌そうな顔をしながら、相原は語ったものである。
「こちとら、城戸さんの凡打とポロリにはガチのヘイトガンギマリだから…。ランナーがいると、ふとした弾みで牽制球で合法的に頃したくなるんですわ。しかし城戸さん、普段は球逸らしまくりなのに、自分の命が危ない時だけは超反応するからね。絶対死なないようにランナーを盾にするポジション取りするから、それにビビる奴が続出してなあ。こっちが150kmオーバーの牽制球投げるから、貰い事故で死にたくないってんで、盗塁自粛する流れが出来たんですわ」




