【城戸編463】城戸十本刀 聖剣エクスカウパー
世界でも有数の違法バットコレクターである「40億の凡打製造機」こと最弱イ軍の城戸の元に、欧州からまた新たな曰く付きの一振りが持ち込まれた。「聖剣エクスカウパー」と銘打たれたそれは、イエス・キリストがベツレヘムで信者と共に草野球に興じた際、天空へ場外ホームランを放った際に使ったとされる、鈍く白く光るバットであった。
「何だかよく分からんが、球界のイエス様(自称)と呼ばれるぐう聖ワイに相応しいバットやんけ! ほなら一丁、試しに使ってみっか」
という事で、城戸は50ユーロで購入したものである。
だが、持つ者に聖性をもたらし、魔を払い悪を滅ぼすという触れ込みとは裏腹に、城戸はシーズン開幕から打率1割を切る絶不調(例年は1割3分ぐらいはある)。というか、明らかに相手投手の球が厳しいのであった。
「ファーーーーッキュ!!!! 何やこの呪いのアイテムは! まあイエス様は右の頬殴られたら左の頬を差し出すドMだから、そっちの属性の方が強いバットの可能性が微レ存どころじゃない(震え声)」
と、城戸は50ユーロのバットにウン万ユーロの大金を突っ込んでSNS駆使しまくりで、輸入業者全力ディス&訴訟に走ったのであるが、バチカンの魔導法廷で鑑定された結果、このバットは本当に聖なる属性を持ったホーリーアイテムである事が判明したのであった。曰く、
「ミスター城戸にヒットを打たせようとする八百長勢の投手を、このバットの霊力が浮気バレや下痢なんかのイベント発生させて、事前に投球出来ない状態に追い込んだのです。その結果、ミスター城戸にまともに投げる投手だらけになってしまい打撃成績が落ちたと、そういうワケなんです」




