【イ軍編2145】攻略に三人分の労力が必要な大忖度打者
「ミスターの隠し子」こと、日本プロ野球史上最高のスターの隠し子である最弱イ軍のサードベースマン、魅沢。顔と仕草こそパッパと激似なものの、全く練習しないだけあって、野球の実力は天地の差。親の七光りと周囲の忖度だけでプロ生活を延命している、とんでもない喰わせ者だったものである。
そんな内角寄りド真ん中以外に投げとけば200%抑えられる魅沢に対して、「ミスター」の出身球団である「球界の盟主」バ軍だけは、三人分のデータで魅沢対策を実施。
「八百長疑惑回避の為のポーズ」
「三人分研究とか言うとるが、元がゼロだから三倍にしてもゼロなんやがそれは(震え声)」
と、疑念が渦巻いたのであるが、しかしてその真相は、逆に誰もが想像し得ない暗黒三倍増しだったのである。以下、魅沢対策担当スコアラーの証言――(お小遣いで転んだ――)。
「ウチの魅沢対策は、前の打者数人分まで込みですからね。ミスターを気持ちよくさせる為に、いかに魅沢に忖度タイムリー打たせるか。その為には前を打つ連中も塁に出さないと始まらないので…。魅沢がホームラン打てれば一人で完結出来るんですが、違法飛ぶバット使用でフルスイングする割に、非力で球が飛ばねえんだもんファッキュッキュー!!!!(震え声)」




