【イ軍編2074】報復四球ゼロで一見ぐう聖ニキ
データでは測れない側面が野球には存在している――――。
かつて5年連続99敗、7年連続シーズン7人監督交代等々、様々な暗黒記録を打ち立てた「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍。
その中で数少ない、他球団と渡り合う実力を持っていた左腕エース相原。その実力と共に、激情型で血の気の多いエピソードには事欠かなかったのであるが、意外にも死球数は少なく、特に相手投手への死球はゼロ。相原を潰せばほぼ勝ち確定なだけに、心無い対戦球団からはスナイプの標的にされる事例も多かったのだが、決して報復はしなかった――――かのように見えるのが曲者なのであった。
後世の野球史家が語って曰く、
「確かにマウンド上では紳士に徹してたように見えます。というより、出塁を許しての失点を恐れてたんですね。何せバックの穴だらけガバ守備を全く信用してなかったので…。しかし報復自体はしっかりしてたんです。次に対戦する打席で、ピッチャーライナーを確実に当てに行ってましたからね。そういう『偶発的な事故』に見せかけて、代償を払わされた投手は20数人はいた事が研究で明らかになってます(震え声)」




