【城戸編418】バキューム一号
「一塁専の新外人獲得したらええねん。ワイはいつ外野守ってもええんやで。なお今季限定、特別なお小遣いとかは発生しないバーゲンやから…」
とは、最弱イ軍の四番一塁、「プロ野球史上最高の不良債権(40億)」こと城戸。守る時間が勿体無い、外野なら球が滅多に飛んでこない(投手がホームラン打たれる的な意味で)からゲームの脳内シミュレーションの為に、敢えての外野転向宣言なのであった。
「もし万が一捕れそうな球が来ても、リバース(イ軍の一番打者兼闇商人)との共同開発で産まれたこの『バキューム一号』があれば、楽々吸い込んでくれるから…」
と、邪悪な笑みを浮かべながら違法グラブを手にした城戸が外野守備に就いた開幕戦、またしても最弱イ軍の黒歴史に新たなる一ページが追記されてしまったのである。
「どうせグラブが何とかしてくれるから」
と、城戸が例年以上にキャンプおサボりガンギマリで、想定以上のガバガバボディとなった事から、本来であればバキュームで何とかなる想定範囲を逸脱してポロリ連発。更には仕方なくフォローに走る諸野をバキュームのウインドで転倒させてしまうとかいうほとんど八百長みたいな事態になってしまう、城戸自身がファンからのヘイトバキューム不可避に陥るスーパーブーメランが完成してしまったのであった。




