【イ軍編1826】「メキシコの流星」物語
メキシコリーグで3年連続打率3割をマークした俊足巧打の外野手、エローレス。その快足から「メキシコの流星」の異名を取る程の選手であったが、最弱イ軍がシーズン途中の5月半ばにも関わらず、1年3億の札束で即決に持ち込み獲得に成功。
早速一番打者として起用されたものの、バットが全くボールに当たらない、とんでもない三振マシンっぷりを露呈。獲得担当者は早くもリクナビ他に登録するなどエローレス共々の解雇を覚悟したが、6月後半から、エローレスはバントによる内野安打しか狙わないストロングスタイルを徹底。チーム打率2位(2割3分8厘)を記録し、外野守備でもノーエラーで通すなど、イ軍の外人としてはまともな部類でシーズンフィニッシュ。
その後、高年俸が仇となり結局一年限りで終わったのであるが、翌年地元紙に掲載されたインタビューで、仰天の事実が明らかになったのである。
「『とりあえず3億で!』って言われて契約したら、野球チームだったのよ。ワイ、本職はサッカーのマイナーリーガーだから、本気で焦りましてね。バッティングはどうしようもなかったから、途中からバントオンリーにして乗り切りました。守備の方は、そもそも外野フライが大体ホームランだったから、粗が出ずに済みましたわ」




