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【城戸編58】激走!
43歳城戸が、生き残りを賭けた激走で魅せた。
初回、9回と、それぞれフェンス直撃のライナーを放ち、二塁まで激走。
近年見られなかった真剣なプレーにコメントを求められ、「10年振りぐらいで全力疾走した」と、プロ失格の回答をドヤ顔で寄越したものである。
しかし、今まで何があっても決してやる気を見せなかった城戸が、ついに全力でプレーしたという事実は、チームがいよいよ危ないという事を、内外に示す格好となった。だが、今回の件は好意的に捉える向きが多く、残り少ないシーズン、イ軍の動向に、前向きな意味で少なからず影響を与えてくるのではないかと、期待されているのであった。チームリーダーになろうとしなかった男が、チーム解散の危機で意外な救世主になるのか――。今後も城戸から目が離せない。
※尚、イ軍は、無理に二塁を狙った城戸の2度に渡る走塁死が響き、3-4で敗れた




