2419/5138
【城戸編397】主砲の余裕がチームを牽引!
「大丈夫、打てるわ。球、来てねえよ」
とは、最弱イ軍の四番打者、城戸の言。大打者オッチの本を読んで、「四番は常に堂々とするべし」という部分をパクっての見栄張りであった。ていうか三球三振喰らっといて何言ってんのかという話であるが、意外にも他の選手が激しく反応。
「城戸さんでも打てるんやろ! なら結構チャンスやん」
「城戸さんが打てて俺らが打てないとかありえないから(震え声)」
と、「いくらアレなワイでも城戸よりはマシ」思考の打線が珍しく大爆発。
この一覧の流れを聴いた新球団社長が、これや! とばかり、城戸に対戦全球団の試合打撃練習をチェックさせるように仕向けたのである。「大した事ない、打てる」というセリフを添えて――。
果たして、相手を呑んでかかるようになったイ軍打線は申し訳程度に活性化したものの、次第に「城戸さんがそこまで言うなら、練習しなくても何とかなるやろ」と、隠れゲームへ全力シフト。結果、練習量が激減し、精神的なプラスを超える実力の低下で無事死亡したのであった――。




