【イ軍編1634】これが最新式ウォーキング・マシンだ
最弱イ軍で9年目、イ軍イズム(エア自主トレ&手抜きキャンプ)に染まり切って泣かず飛ばすの数合わせ要員だった松野が、謎の覚醒。打率1割台ながらも出塁率は4割前後をキープする、ウォーキング・マシン(四球取りまくり)と化していたのである。
全く打撃練習はしていないながらも、資料を熱心に読み込む姿が目撃されており、イ軍が産んだ珍種の出塁マシンとして、球界で急速に認知されていたのであった。
その後2年間、1、2番に定着して活躍(打席で立ってるだけだが)したのだが、「この成績を維持するのが財政的に厳しい。赤字だからもう辞める」として引退。さらに十数年後、金に困って某野球マスゴミの取材を受けた際、笑撃の事実が明らかにされたのである――。
「当時ね、囁き戦法してて、それがガンギマリしてたんだよね。捕手? いや違う、審判だよ。浮気とか借金とか、バレたらヤバいネタをチラつかせてボール判定させまくって、四球をもぎ取ってたのよ。ただ、そういうネタを調べるのに探偵代がスゲー掛かるのと、捕手にバレないようにどう囁くのか考えるのがホント大変でね。最後の方はお金無くなるわ疲れるわで、ちょっとやってらんなかったわね」




