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【イ軍編1621】「ボールが来い！」－俺たちのQBKフィールド－

「球が捕れないんなら、向こうからグラブに来させりゃええんや！」

　という逆転の発想で、１２球団一のガバ守備改善に乗り出した最弱イ軍の新球団社長。総工費ウン億円を掛けて、ホーム球場の内野を改造し、あらゆる位置に転がった打球を任意の野手の元へバウンドさせる、からくりスタジアムを構築してしまったものである。

　果たして、通常絶対捕れない打球もイ軍内野手のグラブへ吸い込まれていった――――のであるが、

「ヴォウ！！！！　急にボールが来ても捕れねえよ！！！！」

　と、びっくりしたイ軍ナインがボールを弾きまくってしまい万事休す。結局ボールがグラウンドのあらぬ方向へ点々としている間に対戦バッターの走りが走りがすすむ君で、下手するとヒット打たれた時よりも長打が増えてしまい無事死亡。実質、金を掛けて負けているとかいう、無意識の八百長系ブーメランボールが完成してしまったのであった。