【イ軍編1591】球速異常執着ニキを更生させた男たち
MAX156kmの剛球を誇りながらも、一球投げる度に球速を異常に気にしてしまい、最速がマーク出来ない自分にガンギレ、独り相撲で崩れてしまう事に定評のあるサ軍の黄川田。10年目を迎えても全く進歩が無く、遂に最弱イ軍に金銭トレードで放出されてしまったものである。
だが、イ軍に来てからというもの、球速確認の悪癖が発動する場面が激減したのであった。
「フッ、ワイら特に何も言ってないんやが、未完の大器に背中で大人の野球を叩き込んじまったんやろなあ」
「自分との戦いから解放された黄川田が、どこまで行くのか楽しみやで。成長具合によって育成料は変動するからよろしくニキー」
等と例によって豪快勘違いが止まらないイ軍ナインであったが、球速執着をしなくなった――というか出来なくなったのは、確かに彼奴等が原因ではあったのである。以下、某野球マスゴミによるイ軍黄川田の論評――。
「確かに球速見なくなって自分とは戦わなくなったけど、やっぱり全然打者に集中出来てないんだよなあ」
「球速の代わりに、ポロリやお手玉した野手にガン付けてるだけですからね。今度はガバ守備の味方と戦ってますわ」




