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【城戸編380】エースが投げる試合に打ちまくる四番打者!
エースが投げる試合は主砲が打つ――。
このプロ野球の理想とも言える展開が、最弱イ軍でも繰り広げられていた。エース相原の登板試合に、「40億の不良債権」こと四番の城戸が打つケースが増えていたのである。
「ワイは誰が投げてようが、気にした事はないで。しかし野球選手としての本能みたいなもんが、重要な試合を嗅ぎ分けちまっとるんやろなあ」
等と、ちょっといい話風で中身ゼロの語りが止まらない城戸であったが、その陰には相原の涙ぐましい配慮が隠されていたのであった。以下、マスゴミ取材に答えて曰くの相原コメント――。
「俺の投げてる試合で城戸さんが打ってる? そりゃ俺が城戸さんの方(一塁)に打たせない配球して、守らせてないからですわ。グラウンドで一番ポロリスク高いからね。だから城戸さん守備で神経使ってない分、打つ方に集中出来てんでしょ。ただ、覚えてる限り得点圏では一回も打ってないですけどね」




