表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
221/5132

【城戸編47】フィクサー気取りの代償

 マ軍の巧打者塩原の打撃は明らかに狂っていた。

 左打席から広角に打ち分ける打撃が持ち味にも関わらず、本日の試合は全球極端な引っ張りに徹しているのである。それがフェアになるならまだしも、全てファウルゾーンに切れてしまっている。一体どうしてしまったというのか…。

「塩原の野郎、今日バレた不倫スキャンダルが原因で調子狂わせやがったか」

 マ軍一塁コーチの簑島は思わず一人ごちたものである。そう、本日付の各スポーツ新聞が、塩原がAV女優とホテルから出てきた場面を捉えた写真を掲載し、大騒動になっていたのであった。

「フッ、それだけじゃないぜ」

 と、そこに割り込んで来たのがイ軍の一塁手にして4番、「歩く不良債権」こと城戸である。

「あんたと塩原の仲の悪さは有名だからな。『不倫がバレたのは内部告発なんじゃないの? 例えばお前の事嫌ってる奴とか。ほら一塁コーチの』」

 おいおいこの野郎! と、憤る一塁コーチには構わず、ドヤ顔トークを続ける城戸。

「そう塩原に俺の名推理を話してやったのよ。そうしたらあの野郎、どうも試合中に暗殺してやろうと、あんたを狙って引っ張りまくってるようだな藁」

 城戸死ね! と思いながらも、一塁コーチはそろそろと立ち位置をずらす。彼に話を聞かせる為に、城戸も無意識に動く。

「ま、俺の頭脳プレーが呼んだ塩原封じがまんまとハマったという」

 そこまで言ったところで、一塁コーチを狙った打球が、ファウルエリアまでおびき出された城戸の背中に直撃! 大事を取って病院送りとなったのであった。

「フッ…試合に勝って勝負に負けちまったってか…」

 等と最後までみっともないポーズを貫き通した城戸であったが、塩原は無安打だったもののイ軍炎上投手陣が他のマ軍打者連中に打ち込まれ、試合にもしっかり負けたのであった…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] Σ( ̄□ ̄|||) や……やばい? スター城戸先生が病院送り?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ