イ軍流イケメン採用
シーズン終了後、秋のイ軍入団テスト。
今年も他球団を首になった選手をメインに受験生が押し寄せ、無駄に活況を呈していたものである。
その中で、何人かの元タイトルホルダー(というだけで、これまでのパターンからしてイ軍的には死亡フラグなのであるが)の入団が決まり、更に無名の若手三名が獲得候補としてリストアップされたのであった。
しかしながら、先述の三名は、土壇場で入団を辞退したのである。
「かーっ、全く、これがゆとり教育の弊害っつーのかしら? 最近の若い子はホント根性無いわねえ。同世代の私が言うのもなんだけど」
と、毒づくのは、イ軍の編成を担当する女GM柳澤。
「まあこっちの条件が条件ですからねえ…。写真をフォトショップでイジるのとはワケが違いますし」
パネマジ広報(というよりは人手不足でほとんど何でも屋の態である)白井が答えた。
「だからそれが甘いのよ。野球を続けられるんだから、ちょっと顔をイジられるぐらい我慢しなさいってのよ。イケメンになれて野球も続けられる、いい事だらけじゃないのよ!」
こうして柳澤の「イ軍イケメン選手団計画」はあっさりと頓挫したのであった…。




