【城戸編40】お笑いチームバッティング
もはや順位も確定し、あとは各チーム数試合の消化試合を残すのみとなった今年のセリーグペナントレース。
そんな中、イ軍の4番である“消化試合の鬼”城戸の打撃に劇的な変化が訪れていた。
いつもは状況を顧みずにバットを長く持って振り回す、適当且つ自分勝手な打撃に終始しているのであるが、何と、バットを短く持って当てに行く、走者を進める事を第一に考えたチームバッティングに変化しているのであった。あまつさえ、走者一塁の場合には積極的にバントまで試みる徹底ぶりである。
これは一体どうした事なのか。何か宗教にでもハマって、今までの極めて自己中心的なプレースタイルを悔い改めているのか。
などという事は無く、毎年恒例の100三振回避に必死なだけなのであった。
苦手な左腕投手相手の試合で欠場しまくったお蔭で打率三割維持は安全圏なのだが、その反動で規定打席到達までギリギリのラインになっており、試合には出ざるを得ない。更にその上で100三振を回避するための、打撃スタイルの変化なのであった。
このシーズンも自分の数字最優先なプレー態度を徹底した結果、城戸は4年連続99三振という前代未聞の珍記録を達成したのであった…。




