【アームブリスター編⑤】「自分、バカ外人ですから…」
イ軍の新外人アームブリスターことブリちゃんが、9月になってようやく初のお立ち台に上がった。
メジャー200発男として3億の高年俸で入団しながらも、日本野球特有の変化球攻めに全く対応できず、ここまで打率2割4分2厘、本塁打7本、打点22、三振123の惨憺たる成績。
戦力が極端に薄いイ軍でなければ、とっくに解雇されてもおかしくないような惨状であったが、とにもかくにも、ペナント完全終戦後のタイミングでぼちぼちアジャストし始めたか、無駄にいい活躍をするようになっていたのである。
「自分、バカ外人ですから…」
余程感極まったものか、あるいは調子に乗ったものか、ヒーローインタビューで滔々と自分語りを始めたブリ。
アメリカの貧民街での生い立ちから、育ててくれた両親、そして支えてくれるイ軍ファン(といっても99%ブーイングなのだが)への感謝の気持ちを表す、感動的な内容だったのだが…。
「おい、ブリってベネズエラの生まれじゃなかったのか? 選手年鑑と球団公式HPにはそう書いてあんだけど」
この感動のスピーチが、ブリのメジャー200発身分詐称疑惑をより深めてしまったのであった。




