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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
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監督候補勢田

 イ軍が消滅を賭して戦うシーズンの一年前。

 主砲勢田に、監督就任報道が持ち上がった事があった。

 例によって新スポの飛ばしかと思いきや、信頼できる筋からの情報という事で、当時はかなりの信憑性を持って語られた。

 柳澤GMも断言こそしなかったものの、「色々な選択肢がある」と含みを持たせる言い方で、俄然真実味を帯びてきたものである。

 結局、勢田の監督就任は実現せず、球団が、アンチの多い勢田を監督で起用する事を躊躇って見送られたというのが通説となっている。

 しかし、実は本当に就任要請があり、断ったのは勢田側なのであった。

 監督として異例の長期5年契約という破格のオファーを提示されたのであるが、現在残っている10年契約の4年間と天秤に掛けて、冷静な判断を下したのである。

 この監督としてのオファーというのが実に巧妙で、細かい解雇事由があり、途中解任の場合も僅かな違約金しか発生しない仕組みになっていたのだ。

 対して現在の選手契約は、前オーナーと勢田が単独で交わした、勢田に非常に有利な物となっている。簡単には首を切れず、1軍から外せず、主軸からも外せず…と、勢田にゲロ甘い内容となっているのだ。

 監督としての栄誉は魅力だが、10年契約の残り4年、寝ていても入って来る12億は捨て難い。

 そういった、名を捨て実を取る選択をし、勢田は監督の座を蹴り、選手としてイ軍に居座り続ける事になったのであった。

 実のところ、勢田の高額年俸が足枷となって思うように補強が出来ないGM側の、勢田切りの方策の一環でもあったのだが、柳澤の目論みは見事に外された形で終わったのだった。

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