【イ軍不二村監督、1試合2発の珍記録達成】
イ軍不二村監督が、世界でも類を見ない珍記録を達成だ。
最初の見せ場はまず3回、2死満塁の場面。
エース相原が投じた際どいコースのスライダーをボールと判定された事に激昂し、球審に猛抗議。試合を遅延させたという理由で、球審から退場を喰らってしまう。
問題はその後、8回である。
3回とほぼ同じ状況で、やはり相原の際どいゾーンへの投球がボールと判定されてしまい、押し出しとなってしまう。そこで、今度はベンチ内の球団スタッフが球審に突撃し、猛抗議を展開。予想外の展開に驚いた球審が思わず退場を宣告し、スタッフもイ軍ベンチの連中に引き連れられて、何とかその場は収まった。
一体何なんだと誰もが訝しがったのであるが、実はそのスタッフこそ、退場宣告後に髭とゲーハーヅラで変装してベンチに居座っていた、不二村監督その人だったのである。
試合後、自軍に対しての不利な判定に怒りが収まらない不二村監督であったが、今回の1試合2発退場がギネスに載るかもしれないと知るや、一転、
「おう、マジで? 3発とか4発とかいそうだがなあ。ま、何だろうが新記録は嬉しいわな」
と、調子よく上機嫌になって球場を後にしたのであった。
※尚、球団及びNPBからの罰金は、新記録達成によるボーナス藁で、かなりの高額に上ったとの話である。




