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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
109/5132

【城戸編⑮】人間盾

 2013年オールスター。

 統一球使用隠蔽問題で世間から大バッシングを受けている歌藤コミッショナーが、試合前にセリーグベンチを激励に訪れた。

 当然、騙し討ちのような形で生活権が脅かされていた選手達からはガン無視され、その態度に歌藤の方も逆ギレよろしく態度を硬化させ、冷戦の如き微妙な空気になってしまったものである。

 そんな中、代替の代替の代替のそのまた代替で選出されたと悪名高い、イ軍城戸に対してだけ、歌藤はやたら熱心に話し掛けるのであった。

「城戸君、君のような素晴らしい選手がオールスターに選ばれて、コミッショナーとしても喜ばしい」

 云々。

 どう考えても見え透いた社交辞令以外の何物でもないのであるが、城戸はもっともらしく統一球問題に苦言を呈しながらも、

(散々叩かれてるが、なかなか見る目があるじゃねえかこのコミッショナー)

 と、満更でもないドヤ顔で歌藤と話し込むのであった。


 そして、試合前のセレモニー。

 セリーグ選手紹介で、最後に現れた城戸に対して、

「何でお前がここにいるんだゴルァ!」

 と、ある意味お約束とも言える内容で、オールスターならではの12球団ファンによる大ブーイングが敢行されたものである。

 その直後、歌藤コミッショナーによる各種表彰が「日本野球機構より…」という極小音量でアナウンスされ、賞状贈呈やらを超時短でおざなりに実施して、歌藤は風のようにグラウンドから去っていったのであった――その間、城戸へのブーイングは激しさを増すばかりで、誰も歌藤登場に気付かなかったのであった。

(城戸君、私を完全にガードする素晴らしい人間盾っぷりだったよ! しかし私以上にブーイング凄くて嫌われ過ぎワロタ藁)

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