16,5p
未だ独身で、男性の影もなく、経験したことがないので、上手くかけているかどうか不安ですが一応書いてみました。友人が血迷ってストーカーだった男性と結婚して、子供を授かった時のエピソードを少し参考にしています。血迷ったと書きましたが、友人に「これは血迷いです」と念を押されたので…。あとはXのツイートとかも参考にして書きました。幸せそうなアカウントは、アンチコメ多すぎて、参考にしていいのかどうか迷いましたが…。ユリドレとメイシールはこんな感じです。
―【妊娠三ヶ月目】―
ユリは私のつわりがひどくなるにつれ、食べたものを戻してしまう私を見かけてもめげずに、食事を食べさせてくれた。彼の優しさと忍耐強さに感謝しながら、私は必死に食べようとした。彼の手がそっと私の背中をさすって、励ましてくれる感触が、私の心を癒してくれた。
―【妊娠四ヶ月目】―
つわりの症状がやっと軽くなり、食欲も戻ってきた。体調が安定し、エネルギーも戻ってきたことで、日常生活が楽になった。妊娠してる私よりもいち早くユリが、私のお腹の膨らみを感じて、赤ちゃんの成長を実感しているようだった。まだまだ妊娠の初期段階だけど、私は親としての役割に向けてしっかりと向き合いはじめた。
―【妊娠五ヶ月目】―
つわりの症状はほとんど収まり、胎盤が完成し、流産の危険もなくなったようでした。お腹も少し膨らんできたような気がしました。触れると柔らかくぽっこりとした感触があり、その存在感が私を幸せな気持ちに包みました。
そして、運動不足にならないように、私はレッドナイト公爵邸の庭園を散歩することになった。庭園は美しく整えられ、花々が咲き誇り、風が心地よく吹き抜けた。初めてちゃんと空を見上げたような気がした。晴れ渡った青空が広がり、その美しさに息をのんだ。もちろん、ユリがしっかりと私の護衛やエスコートをしてくれた。彼の優しさと安心感が、私の心を満たしてくれていた。
―【妊娠六ヶ月目】―
胎動がはっきりと感じられるようになってきた。時折、お腹がふくらみ、優しい小さな蹴りや動きを感じると、心がほっとしてしまう。ユリも頻繁に私のお腹を撫で、赤ちゃんとの絆を感じるようだった。彼の手が私のお腹に触れると、赤ちゃんも活発に動き回っているような気がする。その瞬間が、私たちにとって特別な時間に思えた。
―【妊娠七ヶ月目】―
お腹の大きさが目立つようになり、赤ちゃんの胎動も活発に感じられるようになっていた。体重も増え、妊娠による身体の変化が顕著になってきたが、それでも妊娠中の生活を楽しめた。それは、ユリの支えや看護により、安定した状態を保てたからだ。同時に、不安を感じるようになってきた。
もし…あの時みたいに難産だったらどうしようという不安だ。この歳で出産するケースは稀らしく何が起こるかわからない。考えないようにしていても、その恐怖と不安が私を襲い、夜な夜な泣いてしまっていた。その度にユリは起きてくれて、私を励ましてくれた。
―【妊娠八ヶ月目】―
ますますお腹が大きくなり、歩くのもやや不自由に感じるようになってきた。ユリはいつでも私をいたわり、支えてくれた。ユリは常に私の体調や心配事を気遣い、できる限り私の負担を軽減しようとしてくれていた。そんな献身的な彼をみて、もう彼に対して何か疑うこと全てやめることにした。
私とユリは赤ちゃんのためにベビーグッズを用意したり、出産に備えるための計画を立てたりして過ごしていた。
「ねぇ、名前はどうする?」
「どうします?俺はメイにつけて欲しいです。」
「んー…髪の毛の色で決めたいなぁ。赤か黒なら私が名前をつけて、桃色か青ならユリが名前をつけるの。どう?」
「なるほど、それは良い案ですね。ですが、ある程度は考えておきましょう。」
「ねぇ、ユリは…どんな父親になるつもり?」
「…あまり言いたくはないのですが、とても甘やかしてしまいそうで怖いです。甘やかして育てると、ワガママに育つと聞くので、跡継ぎの件もありますから、厳しい親でありたい気持ちも強くて…でも、厳しい親ですと、俺のようにひねくれるのではと不安が…。」
ユリは青ざめた顔をしてオロオロとし始めた。
「ぷっははっ。みんなユリのそんな姿を見たら絶対にびっくりしちゃうわね。」
「…う。」
―【妊娠九ヶ月目】―
私は出産が近づいていることを実感し始めた。お腹はますます大きくなり、日々の動作もますます不自由に感じた。そして、ユリに対する感情が複雑になり、ストレスが溜まる中、私はユリに対してよくあたるようになってしまった。身体的な不快感や精神的な疲労が増し、それが感情の爆発につながってしまったのだ。
「触らないで!!」
「それは…俺に死ねと言っているのですか?」
「そういう極端な言い回しが嫌なの!!めんどくさいの!!!」
私は涙を浮かべて、ユリを睨んだ。絶対に言わないでおこうと思った言葉を言ってしまったのだ。でも我慢ができなかった。
「すみません。俺の失言でしたね。でも、近くにいることは許してください。俺はメイの夫であり、お腹の中の子の父親ですから。良いですか?」
私はユリの優しい言葉に心打たれ、涙が零れ落ちた。自分が彼に対して酷いことを言ってしまったにも関わらず、ユリは決して折れず、むしろますます優しい言葉をかけてくれた。その姿に触れられ、私の心は癒された。
「うん、ごめん…ごめん…ユリ。」
私の方からユリに抱き着くと、ユリは抱きしめ返し、優しく頭を撫でてくれた。
―【出産当日】―
私は陣痛に襲われ、痛みに耐えながらもユリの手を握りしめていた。
ユリは心配そうに私の顔を見つめていた。
「メイ、大丈夫。大丈夫ですからね。国外から治癒能力の持つ人を連れてきています。絶対に死なせたりしませんから!」
部屋の中には女性の医師と治癒師が待機し、私のために最善を尽くしてくれていた。
この時のユリは私の側でいつもと同じように落ち着いていたけれど、内心では私の安全を祈りながら、心配していたと後で知ることなる。
そして、ついに赤ちゃんが生まれる瞬間が訪れた。努力と苦痛の末、赤ん坊が健康に生まれてきてくれた。
「えぎゃあ!!!えぎゃあ!!」
「おめでとうございます!!男の子です!!」
その瞬間、ユリは感動と喜びで胸がいっぱいになっていた。彼は私と新しい家族を見つめながら、幸せな涙を流した。
「よく頑張ってくれました。あぁ…メイ、見て下さい。本当に男の子です。」
しかし、私の気は遠くなっていた。もう…意識が…。あれ、もしかして死んじゃうのかな?
せっかく…産んだのに…。
「メイ!メイ!?」
ポワポワとした温かい何を感じた。その瞬間、意識が再び戻った。
「良かった…。本当に良かった…。」
ユリが私を痛いくらいに抱きしめている中、ぼんやりとした頭の中で、何が起こったのか考えていた。すると、泣きながらミレーヌが「ただの貧血です。」と言った。その言葉に、なんだか笑いが込み上げてきて、思わず笑ってしまった。
「死んだかと思った。」
「貧血を侮ってはいけません。絶対に安静にしてて下さい。」
「えぇ…。」
しばらくして、綺麗に洗われた赤ちゃんを抱っこしている医師が私の隣にやってきた。そして、優しく赤ちゃんを降ろして、私のそばに置いてくれた。その瞬間、赤ちゃんの温かみや柔らかな匂いが私の周りに広がり、幸せな感情が心を満たした。
「わぁ…私…生きてるんだ…。あなたも生きてるのね。」
赤ちゃんは小さな手足をくねらせながら、穏やかに眠っているようだった。
「メイ、本当によく頑張ってくれました。ありがとうございます。」
「ユリ…あなたもね。」
読んで下さってありがとうございます!
お手数かけますが、イイネやブクマをいただけたら幸いです。モチベに繋がります( *´艸`)