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農場のボス

記念すべき10話目!

ありがとうございます!

ずっとシリアスな話ばかりだったので、

これからしばらくは、仔馬にほのぼのスローライフを送らせたいと思っています。


はじめての放牧。


(うわー草だー。)


母にくっついて、やって来ました放牧地。

見渡す限り草草草。


食いしんぼうな母は早速地面にかぶりついた。私もマネするが、やはり草は草の味しかしない。


それに、朝から大量のレタスを食べたのでお腹いっぱいだ。


流石にあのレタスを2人では食べきれなかったようだ。

あのサイズだと保存も難しいだろう。


にしても、同じくレタスにがっついていた母の食い意地には一目置くところがある。

巨大を維持するのは大変なんだな。

牛の二まわりはでかいし。


こちらの牛は人間パパと比べても標準サイズ。個体によってツノの形状が様々なのが特徴だ。



ちなみに、一際高い丘の上でのんびりとお食事をしているのは、我が農場のボス牛〈サーロイン号〉だ。


サーロイン号は、額に二対のねじれたツノを持ち、筋骨隆々で他の牛より一回り大きい。

そして何より貫禄がある。


全身を鎧で覆われた母マリアナにも警戒すらしない。まさに王の風格だ。


十数頭ほどだが、群れの長に君臨。

誰もが彼を畏怖の念を抱き、逆らう者はいない。


そんな彼だが……


〈〈すごくイクメン!〉〉


ー・ー

私達親子の隣の馬房からちょくちょく顔を出しては、私をあやそうとしてくれる。


母は気にも止めないようだったが、舌を出して頭をグルングルンどぶん回し始めた時は正直、キマっちゃてるのかとおもった。


でも、子守としては優秀で、数日違いで生まれた子牛が勢い余って柵にぶつかりそうになったとき、あの丘から猛ダッシュで駆け下り、クッションになっていた。


私が母とはぐれて鳴いていたときも、母のところまで連れて行ってくれたこともあった。


新参者だからいじめられるかと思ったが、牛達はみんな優しく接してくれる。子供好きのボスの影響かもしれない。


ー・ー

ずっと牧草に顔をつけているサーロインさまだが、ああ見えて、ちゃんと私達のことを気にかけているんだ。


そういうところもボスとして尊敬される理由なのだろう。



と思っていると、顔を上げたサーロインさまと目が合ってしまった。


頭をあげ、立派なツノを掲げたその姿には威厳が感じられる。


すると、視線を私から離すことなく、のっそのっそとこちらに歩いてくるではありませんか。


睨んでいる訳ではないだろうが、目つきが怖い。

イクメンとはいえ、自分の何倍もの大きさの雄牛が迫ってくるのは恐ろしい。

母は相変わらず草に埋もれている。こりゃだめだ。


ゆっくりと丘を降り、徐々に縮まる距離。


危害は加えてこないと思うが、だんだん怖くなってきた。


丘の麓にいた牛たちが慌てて彼に道をあける。


その間も私から目を離さない。

私に逃げることは許されない。


ボス・サーロイン号は真っ直ぐこちらに向かっているのだ。

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