プロローグ<ギルド>
長らくお待たせしました。
といっても、誰もいないかもしれませんがようやく更新することができました。
待っていた方、待っていなかった方も読んでもらえたら嬉しいです。
今回もプロローグの続きという形になり説明の方が長いので読みづらくなっていますことをここでお詫びいたします。
〜ギルド〜
レイジと別れたあとファルはギルドの受け付けに来ていた。
「ども、一週間ぶりです。
今、換金と状態確認の受け付け、
どっちが空いてますか?」
とギルドのサポートセンターの受け付けに聞いた。
「そうですね、今の時間ですとどちらも空いています。
それと、お久しぶりです。」
と受け付けは事務的な内容を言ったあとに挨拶を返してきた。
「んじゃ、先に状態確認の方を頼みます。」
「分かりました。・・・では三番の個室へお進み下さい。」
「了解、それじゃまた後で」
と定番化した会話をしたあとにファルは三番の個室へ向かった。
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此処でギルドの説明をすると、
ギルドとは冒険者たちの管理をしている場所である。
ここでは、主に先に述べた状態の確認や
ダンジョンで拾ったアイテムの換金が可能である。
また、クエストを依頼したり受注することが可能で、
クエストの依頼は奴隷以下のメビウスの住人であれば誰でも可能となっている。
この奴隷というのは身分の1つで、他には、市民、貴族と大きく分けて3つある。
そして、冒険者はこの3つ身分に幅広く存在する。
ファルの身分はというと現在は市民で、親友のレイジは貴族となっている。
また、この身分制は外から入ってきたものは例外なく奴隷から始まり、
市民までは何の制限も無くお金で買うことが可能である。
ただし、貴族に関してはお金ではなくクラスが関係しており、
セカンドクラス以上、もしくはファーストクラスの騎士になることが前提である。
その為、奴隷身分の状態で騎士に上がると、飛んで貴族になることも可能となっている。
この身分の違いは差別の原因ともなっているが
他の違いとして、利用できる店やギルドへの依頼などの上限が決まっている。
ここでギルドの説明に戻ると、二つの仕事の他に
市民権の購入やクエストランクのアップ、そして神域の管理がある。
この神域とは主にクラスチェンジやレベルアップ、スキルや特殊技能の取得及び習得率の確認、
加護の付与やパートナー(使い魔)召喚を行うことができる。
スキルや特殊技能はファーストクラスからパートナー召喚はセカンドクラスからでなければ習得できない。
特に、スキルや特殊技能はどんなに取得条件を満たしていても見習い冒険者では習得することができない。
それに対して、加護の付与に関しては運がよければどの段階でも受けることができる。
また、神域には数多の神が住んでおりその神々の数だけ加護やクラスがあると言われている。
その為、ギルド内でも加護の数やクラスの数、更には神々の数も把握されていない。
そして、新たに新しい加護やクラス、神々には関係ないがスキルや特殊技能の情報の更新も行っている。
そのことから、神域を管理する事によって変わりにギルド担当の神から確認を取っている。
他にもギルドに関することがあるがそれはまたの機会に・・・
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~状態確認の三番個室~
話を戻すと、ちょうどファルが状態確認の三番個室に入った。
「こんにちは、見習い冒険者のファル・エニスで・・・って君は?」
「はい、ファル・エニスさんですね、っとどうしました?」
「ああ、始めてみる顔だったので、それじゃ確認をお願いします。」
とファルが戸惑ったのは受付の人物が初めて見る顔だったからのようだ。
その人物は、翠髪の女性型獣人で水晶の置かれた机の、ファルの反対側に座っていた。
「そうでしたか、それもそうですね今日から受付業務を行うのでそれはそうでしょう。
それでは、確認を行います。
知っているとは思いますが、デバイスを水晶にかざして下さい。」
と促されるまま受付に備え付けの水晶にかざした。
~数秒後~
「はい、デバイスをかざすのはもう結構です。それでは現在のじょうた・・・」
と受付嬢が現在のファルの状態を話そうと確認したとき、少し間が生まれた。
「どうかしました?」
「はっ、凄いです。」
ファルに声をかけられ受付嬢は気がつき、そして自分の見た事実に純粋に驚いた。
「えっと、ファルさんでしたよね?」
「うん、そうだけどどうしたの?」
「お、おめでとうございます。前人未到のLV.100です。本当に凄いですね。」
「あ、ああ、ありがとう・・・って、先輩とかに何か言われてないの?」
と純粋に褒めれて逆に勘ぐってしまった。
「はい?私は初めてだから簡単な人物しか送らないからとしかいわれてませんけど・・・
何かあるんですか?私が初めて応待した方が凄い方だったので嬉しいだけですけど何かあるんですか?」
「そっか・・・えっと」
「ああ、そうでしたね私の名前はソラ・クレハといいます。以後お見知りおきを」
「クレハさんですね、それで落ちこぼれがいるとか、ノービスキングとか聞いたこと無いですか?」
「聞いたことはないですけど、落ちこぼれは分かりますがノービスキングって何ですか?」
「ノービスダンジョンを知り尽くしているとか、見習いでLV.が高いからの皮肉だと知り合いに聞いた。」
そう、ファルは知り合いの冒険者から自分が周りからどう見られているのかを聞いていたのだが、
知らない人物がいるとは思ってもいなかった。
「へぇ、そんな人・・・流れ的にファルさんのようですが始めて聞きました。」
「そう・・・か、そうだクレハさん、さっき凄いって言ってくれてありがとう。
で、やっぱりLV.100になってたか、ならこのまま神域への入場許可を貰えるかな?
換金後にまっすぐ行こうと思うからさ。」
と祝福してくれたことに素直に笑顔で言ったあと、自分の用事を一通り言った。
「っつ」
とファルの笑顔を不意打ちで受けてしまった。そして、ソラは赤面してしまった。
「ソラで良いですよファルさん、それで神域への入場許可についてはもう一度デバイスをかざして下さい。
とても綺麗な笑顔でした・・・」
後半はとても小さい声だったのでファルは聞き取ることができなかった。
そして、促されるままもう一度デバイスを水晶にかざした。
「分かりましたソラ、さんですね?」
また、赤面しているソラに疑問を持ちつつ素の顔に戻り名前の件を了承した。
「・・・あ、はい、もう良いですよ、それでは換金の四番個室に移動してください。
っと、その前に他に何か用事はありますか?・・・いつか呼び捨てで・・・」
と会話をしているうちに認証は終わったようだ。
また、ソラは元に戻った顔を残念に思っていた。
それと、例によって最後は小声になっていた。
「?四番ですね、分かりました。あと、今日はそうですね・・・もう無いですね。
それじゃ、また、ありがとうございました。」
ファルは再度疑問に思いつつ、自然な動作でデバイスをしまったあとに、
再び笑顔で御礼を言ったあと状態確認の三番個室を出て換金の四番受付に向かった。
「またのご利用お待ちしております。」
とソラはファルの笑顔を受けてまた赤面してたいがちゃんと業務をこなした。
「絶対・・・」
そして、何かを決意したようだった。
~換金の四番受付~
場所が変わって、ギルド内の換金所の四番受付にファルは到着した。
今度はファルのよく知る人物であった。
「どうも、ご無沙汰しています。ゴンドさん、いつものお願いします。」
と受付で手持ちぶたさにしていたドワーフ族の男はファルの声に反応し振り返った。
「おう、ファル久しぶりだな・・・かれこれ一週間かな?
でいつも通り、二つ以上あるアイテムを半分だけ換金して、
残りは貸し倉庫に送るんだったな?」
「はい、それでお願いします。それでどれくらいになるかな?
と、そうですねちょうど一週間になります。」
と言いながら袋からおもむろに一週間分の探索の成果をだした。
「分かった。少し待て・・・
って、やはり一週間振りかってなんだこの量は?
また、一週間ぶっ通しで潜っていたのか?
まさか、前換金したあとに直ぐに潜ったんじゃなかろうな?
それと、家に帰っているか?」
とゴンドは手を動かしアイテムを一つ一つ確認しながら、
連続してファルに確認という名の質問を言った。
「あ、ははは」
とファルは冷や汗をかきながら乾いた笑い声を上げるしかなかった。
「少しは家に帰ってゆっくり休めよファル・・・
だが、今回は短い方か。」
「はい、このあと神域に行った後休もうと思います。」
「ん?神域に行く?そうか、とうとうか」
「はいとうとうです。」
ゴルドはファルの返事を聞いたあと無言となり作業を加速させた。
「ありがとうございます。」
そんなそっけない態度のようだがファルのことを考えた動きに、
ファルはお礼を言った。
「ふん、大分時間がかかるから食事にでも行って来い。」
「いえ大丈夫です。」
そして、外や周りの喧騒とは裏腹に二人は無言となり、
その空間だけ静寂が包まれたようだった。
~二時間後~
「ようし、終わった。」
「終わりましたか・・・でどのくらいになりましたか?」
「そうだな、大体いつも通りの10シルの850ブロだな」
今出てきたシルやブロはお金の単位で、
ここメビウスでのはお金の単位は1000ブロで1シル、
1000シルで1ゴル、1000ゴルで1プラとなっている。
「で、今回はどうする?
確か前回の分で今年の税金と今月の貸し倉庫代は払いが終わっているはずだからな、
いつも通りに貯金でもするのか?」
それを聞いてファルは少し考えたあと、
「そうですね・・・なら、10シルは貯金に850ブロは貰います。」
「そうか、分かった。なら頑張ってこいよ、ファル」
「・・・頑張ると言ってもね、まあ行って来ます。」
ゴルドは850ブロを手渡し、ファルを激励する言葉を送った。
それを受けて、ファルは苦笑いしながらも返事を返してそのままギルドをあとにして、
都市の中心にあり、メビウスダンジョンの隣にある神域へと向かった。
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~ファルが去ったあとのギルド~
「ふう、行ったか・・・」
とゴルドが一息ついていると、
「ひぇぇ」
という情けない声がギルド内から響いてきた。
そして、その声の発信源である女性、ソラがゴルドの元に現れた。
「どうした嬢ちゃん、情けない声なんかだして」
「あ、ゴルドさん・・・それがですね先輩方にファルさんのことを聞いていたんですが」
「聞いていたら?」
「笑顔を見たかと聞かれて、はいと答えたらこうなりました~」
とゴルドに返事をした後、風のように走り去り、
それを追いかけるように数人の女性がソラを追いかけていった。
「くっくっ、それはなんともレアなものを・・・」
「そうですね、俺だって最近見ていないものを・・・」
と何時の間にかいたレイジがゴルドの後ろで呻いた。
しかし、ゴルドはそれを無視してソラを助けるために重い腰を上げた。
現在値
ファル・エニス 16歳 男
(転生前 ??? ??歳 男 日本人)
種族 ヒューマン
クラス 見習い冒険者
LV. 99(神域に行けば100にできる状態)
HP 500
MP 20
STR(攻撃力) 300
CON(防御力) 200
DEX(魔力) 10
AGL(命中力) 200
INT(回避力) 200
LUK(運) 5
次のレベルまで、EXP(経験値)0
特殊能力
なし
スキル
なし
その他持ち物
魔法の袋(LV.100)
袋の中身は不明
デバイス
所持金 5シル850ブロ
性格
基本的に親密度によって言葉遣いが変わり、
笑顔になることが少ない。
ただし、この笑顔には男女問わず隠れファンが多い。
また、表では素知らぬ顔をしているが内心では周りの反応、
特に自分に関しての噂には敏感で落ちこぼれなどといわれて、
今でも人のいないところでため息をついている。
そして、やれることは何でも最後までやらないと気がすまない。
趣味
普通に料理や読書であるが、
その他にもやり込みが趣味になりつつある。
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今回ステータスの変化はありません。そして、性格と趣味を上げました。
容姿に関しては次回にまわしたいと思います。
また、ゼミなどかありますが次を早めに更新できるように頑張ります。
それと、長い説明のときは---を話の大きな切り替えのときは===を使用します。