第4話 重力魔法習得‼︎ ※
今日は風邪引いたので、
昼間から投稿したぞー(^q^)
※5月11日
紙切れの文章を修正しました。まる。
※5月27日
紙切れの状態を修正しました。まるるる。
「ただいま〜...。」
何も返事がない。
あぁ、そうだった、親は出かけているんだった。
妹は友達と遊びに行くとかで居ないし...。
仕方ない、本でも読むか。
俺も今のお気に入りの本は、『科学の世界へ転移した。』だ。
どうやら、この世界の住人は、科学溢れる世界に憧れている様だ。
この物語はダークSF...いや、ここが現実世界なのでダークファンタジーというべきか。
ちょっとだけ内容を話すと、魔術の儀式で失敗してしまった主人公。
しかし彼が転移したのは最先端の科学に溢れた街だった。
そこには空飛ぶ家に謎の板、はたまた電気で動くゴーレム。
そして彼はチンピラに襲われていた彼女を助けた。
彼女は優しく微笑み、
「有難うございます。」
「よければ私の家に来ませんか?」と言う。
主人公は喜んで彼女の家に行くが、
そこで謎の薬品を飲まされ、気を失ってしまう。
彼が次に目を覚ました時にはなんと機械の身体にされてしまっていたのだ。
「もう人なんか信用しない。」
そんな彼が送る復讐劇だ。
作者はー、えっと...。誰だっけ?
あいにく作者の名前が書いてないんだよなあ...。
俺はおもむろにに栞を挟んであったところを開く。
えーっとどこだっけ...。
あ、あったあった。
おー、え?えぇぇぇまじで?うそ...。うわぁぁぁ!こうなん..のか...。ZzzzzzZ....。
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ん?なんだここ....。やけに機械的な街だな...。
にしても...。『Welcome to SHIBUYA』...?
いやいやいや、ここが渋谷なわけないだろ...。
うわ、皆こっち見てるよ...。
まあそりゃそうだな...。
こんなのみたらコスプレ?って思うわな...。
はあ...。とりあえず109目指すか...。
確か俺の記憶が正しければここにあったはず...。
あ、あれ?...ないぞ?
...どこだ?
「あぶない!!」
「は?」
瞬間、俺の身体が押しだされる。
この顔...。山田じゃないか!
まてよ...。山田...。
俺のために死ぬなんて真っ平御免だ...。
...そう思ったが、
もしかしたら山田も俺が死んだときはこうだったのかもしれない。
「ははは...。」
もう乾いた笑いしかでてこない。
そうして俺は、
俺の代わりに死ぬ山田を、
ただ見つめることしかできなかった。
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「.......いちゃ...。」
「.....にいちゃん...。」
「...おにいちゃん!!!」
べしぃ!!!
「いったぁ!!」
「お兄ちゃんが寝てるからでしょう!!??」
ああそうだった...。ってことは...!!
「俺の本ぐちゃぐちゃになってないか!?」
「大丈夫、ぐちゃぐちゃにはなってない。」
「よがったぁ!よがっだぁ!!」
「さ、ごはんいくよ。」
「おうそうだな。」
もし山田に会えたら謝ろうかとも思ったが...。
まぁあいつのことだしダイジョブだろ!
...何か視線感じたが気のせいだろう。
そして俺らは今、銀貨一枚を握り締め、食堂屋”クヤイサ”の前にいる。
いやまて、反対から読んだら『災厄』なんだが...。
そんなことを思いつつ店内へ入った。
カランカラン...。
「あらぁ〜、マーティクス家の息子さんと妹さんじゃない!!!」
おいこら、余計なこというな。
「おいおいあれか?あのオリハルコンランクのパーティーの息子と妹か?」
「えぇ!あいつの!?」
「おい、あの息子、初日からクラスのみんなを気絶させたらしいぜ?」
「まじか...。やべぇな...。」
ちげえよ、ただただ白目剥かせただけだ。
そんな気まずい空気の中、俺は空いていた席へと座った。
「そうね、あなたたちには特別サービス!必ず大盛りにしてあげるから!」
「「やめてください。」」
「じゃあ無料に...」
「「結構です。」」
「じゃ、じゃあ、何か特典を
...。」
「や め て く だ さ い」
おれは睨みをきかせながらいった。
そういうお節介ほんとにいらない。
「...あの、サービスやめますんで、その怖い睨みをやめてください。」
それでいいのだ。俺は。
「あ、注文は...。」
「あ、私、グランチラ定食がいい。」
「じゃあ、俺はヒリストエ定食で。」
「はい、グランチラ定食とヒリストエ定食一つずつですね。」
「ほんとあーいうお節介いらない。」
「めっちゃわかる。」
「はーい、グランチラ定食とヒリストエ定食です。」
お、どうやら出来たようだ。
「「日々の糧に感謝していただきます。」」グランチラ定食はグランチラという魚を煮魚にしたようだ。
ヒリストエ定食は、お、どうやらオーク肉を豚に生姜焼きみたいにしたものの様だ。
味は...。意外と甘口なんだな、これは黒パンが進む進む。
おもむろにスープをすすってみる。あ、表現としてそう言っただけで、ほんとはすすってない。
この国では、すするのはご法度だからな。
あ、こっちはしょっぱいんだな。薄味でうまい。
「「命を与えてくださりありがとうございました。」」
「あ、お会計は銀貨一枚になります。」
「はい、これでいいだろ?」
「はい、ちゃんと銀貨一枚ですね。」
こうして俺らは食堂屋”災厄”...。おっと、食堂屋”クヤイサ”を離れた。
「ねえ、お兄ちゃん。」
家に帰ってきて妹が放った一言がそれだ。
「ん?どうしたんだ?」
「なんかね、友達からね、謎の本をもらったの。」
は?謎の本?
「どれだ?」
そんなこと言われたら気になるじゃないか...。
「えっとねー...。これ。」
...なんだこれ?
それは、青い革で装飾された、とっても厚い本だ。
「お兄ちゃんなら読めるんじゃないかなー...。って思って...。」
ああ、なるほど、そういうことか...。
えーっと...?ひ、ば、け、る、いやいやおかしいなこれ...。
そしたら、じゅ、う、り、いや、りょ?
く、ま、ほう、の、つ、か、い、かた?
...『重力魔法の使い方』...⁉︎
いやいや、なにこれ、日本語じゃん‼︎
「お兄ちゃん読めた?」
そうやって無邪気にいう妹の声が響く。
「ああ、読めたぞ。」
「『重力魔法の使い方』だってさ。」
「わあすごーい!流石本馬鹿なだけあるね!」
おいコラ妹よ、それは褒めているのか?
「なあ、これ借りていいか?」
「あ、いいよ。ってか元々あげるつもりだったし。」
そうなのか...。
「だって持ってても読めなきゃ意味ないし。」
そりゃそうだな...。
「「ただいま〜」」
あ、そんなことしているうちに両親が帰ってきた。
うわ、相変わらずのことだけど、鎧にすごい鮮血がついている。
「今日は何討伐してきたの?」
そう妹が聞く
「ワイバーン10体ぐらい?」
やっぱすごいな。
流石オリハルコンランクパーティーだな。
「いつも鎧洗ってくれてありがとうね。」
ちなみにこれは俺から洗うと言って、
二年前からやってる事だ。
...いやだって母さんがやるとなんか血が残るし、
父さんは父さんでまだ血が残ってるか?とか
匂いがなんだー、ってすごい時間かかるし。
だから俺がやることにした。
ー*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
そうして夜になってしまった。
もう風呂も入ってしまった。
...流石に寝るか。
「ごめん、もう寝るわ。」
「あら、もう入るのね。早いわね〜?」
「ちゃんと寝ろよ?」
「ヘいへーい。」
アレ読まなきゃ行けないからな...。
さあ、二階へ行こう
そして俺は例の本を取りだした。ベットの上で。
『もし、これが読めているのなら、君は日本人の転生人なんだね!』
『ようこそ!我が同志よ!』
...なんだこのテンション..。
『ちなみに、これを日本語で書いているのは、』
『この世界の住人は、重力を知らないらしいからだよ、
地動説でなく、天動説を信じているし...。』
『それに強力すぎる』
...そうなのか...。
『だからね、もしこれを知ったとしも、悪用しないでほしい。』
『君は正しく使ってね! (’ω’) 』
おい、顔文字のせいで全てが台無しだぞ。
『んで、呪文は、グラビネーション。』
『こういうのセンスないから英語を文字ったよ!』
えー...もうちょっとかっこ良くしてもいいのに...。
『ちなみに他の案は、重力君とか、スーパー重力とか...。』
はいごめんなさい文句言いません。
『こう、ス○ーウ○ーズのフォースみたいなイメージでやると上手く行きやすいよ!』
なるほど、スタ○ウォー○のフォースか...。
そして俺は○ターウ○ーズのフォースをイメージして、
棚にある本を取ってみる。
棚にある本が、まるで俺の手に吸い付くかのように
俺の手に収まった。
お、これは便利だ。
『ちなみにこれを一発で成功させた人は、』
『余程の天才だと思うよ!』
...ほんとか?
あとはどう思いついたか、応用術など、
結構どうでもいい事が書かれている。
そして本を閉じた時、パラッと一つの紙が落ちてきた。
すごいシミがついている。
そこにはこう書かれていた。
『僕が人間の友達とお茶会をしていると、僕の親友がなぜか全体的に黒くなって、眼は紅くなって部屋に来た。
しかも憎しみを込めて
「人間よ、死ね!」って人間の友達を攻撃する。
なんで攻撃するのかと問いても答えない。元々は誰に対しても優しく、
穏やかすぎる性格だったのに...。
僕は親友の家族や親戚に聞いて見た。
そして手に入れた情報は、どうやら彼は恋人を殺されてしまったようだ。
僕も恋人がいたことは知っている。
非リアの僕は羨ましかったのをよ〜く覚えているからね。
どうやら、恋人を人間にズタズタに殺されてしまったようだ。
その頃から彼はおかしくなったという。
毛は黒く染まり、眼は紅くなり、普人を見つける度に虐殺して行ったと、そういうことらしい。
なるほど、それで友達も人間だから攻撃されたのか...。
にしても恋人を殺されたから毛が黒く染まるとか中二病かよ...。
あ、そういえばここファンタジーの世界だった。
今更言っても遅いか。
ってことはとても大きな負の事が起きると、こうなるのか?この種族は...。
うーん...。
...そう悩んでいると、その現象について調べているという、
研究者を名乗る人(?)が現れた。
どうやらその人がいうには、
自分の予想はあっていて、
なおかつ、治療法が無いという。
しかし、過去に一度だけ、それを乗り越えたものがいるそうだ。
そいつは普通の姿とその黒い姿を使い分けていたそうだ。
ただ、他のものと違う点があって、
黒くなっても眼は元の色、つまり緑色だったそうだ。
村を守るためにその黒い姿を使うのだが、
力は強力になっても、凶暴にはならなかったらしい。
今は何処にいるのかと聞いて見たが、
「俺、冒険者になる!」っと言ったきり帰ってこないそうだ。
死んでいるのか、黒い姿に支配されているのか、わからないらしい。
これがこの村で手に入れた情報だ。
僕は引き続きこの現象について調査していこうと思う。
おうどん美味しい。』
...と、全文日本語で。
日本語とこの独特のテンション、
きっと『重力魔法の使い方』を書いた作者と一緒だろう。
俺は色々と気になる事があったが、
まあ、どうせここに本人は居ないしいいかと思った。
...今日は悪夢を見ませんように。
伏線は後々回収するはずです。
はずです。
コメントやブクマや評価をしてくれると、
作者がよろこびます。
やったね!