素直じゃないあたしの気持ちくらい察せ
掲載日:2015/11/10
「藍ー!」
「何?」
「好き!!」
「うん知ってる」
むー、と頬をふくらませるコイツを横目に
騒ぐ心臓を必死に抑える。
あたしが好きとか、面と向かって言えないタイプなのは
コイツもよく知ってるはず。
なのに。
「藍は?」
なんて聞いてくるのは意地が悪い。
「なーあー!!
俺のことどう思ってるん!」
身長はでかいくせに、子供かよ。
「教えて?」
ほら、またそうやって。
そんな可愛い目であたしを見るな。
別の時は男らしい目であたしを見るくせに。
「………好きやけど」
答えてしまうあたしもあたしか。
「大好き」
そう言って、唇は奪われる。
…このたらしめ、
これで何人の女を虜にしてきたんだ。
少し目を開ける、視線がぶつかる。
咄嗟に目を瞑る。
また心臓が煩くなる。
終わったら一発殴ることにして、
今はコイツに身を委ねていよう。
なんか、安心するし。




