第4話
天井にはシャンデリア。長いテーブルにかかる美しい刺繍が施されたテーブルクロス。優雅に食事をする男子達。ここで一言
「ここは高級ホテルですか!?!?!?!?」
そう叫ばずにはいられない豪華さに圧倒されながら結衣は3人がいるテーブルを探していると、リオが先に結衣を発見し結衣に向かって手を振っていた。
「お、おはようございます。遅くなってすいません。あ、あと杏夜?今朝は起こしてくれてありがと」
「どういたしまして。」
澄ました顔で優雅に朝食をとる杏夜。
(素敵だな。やっぱり。)
「おいっ杏夜!?一人で起こしに行くなんてずるいぞ!結衣の寝顔を独り占めするなんて.....!!!!」
「リオには見せねーよ。」
「ひどっ!じゃあ紫斗は?」
「見せ物じゃねーから!!」
少しきつめの口調で結衣が言うとリオは子供のように頬を膨らませた。そんなリオを見てくすっと結衣が笑った。
「なんだよ!?」
「いや....。かわいいなって思って」
「は!?//////な、何言ってんだよ!?女みたいなお前には言われたくないね!」
「ってか食おーぜ!ほら結衣ここ、座って」
紫斗が結衣を紫斗と杏夜の間の席へ案内した。それに対してぶつぶつ文句を言いつつリオも朝食をとり始めた。
「ところでさ、結衣?」
「なに紫斗?」
「お前目わるいのか?」
「あーえっと...。うん。そうなんだよね。あはは。」
「ふーん?」
結衣はまさか昨日夜中に寝ながら無いて目が腫れたから眼鏡をかけたとは到底言えなかった。未だに不思議そうな顔をしている紫斗を前に困っていた結衣に対し杏夜が救いの手を差し伸べた。
「なんかコンタクトが未だに実家から届かなくてしょうがなく眼鏡らしいよ?」
そして杏夜はこっそりと、
(今のでよかった?)
(うん。助かった♪)
(あはは。役に立ててうれしいよ)
「おい!!何二人でこそこそやってるんだよ!?」
「あ、いや、別に.....。」
「ふーん?てかさ杏夜いつの間に結衣と仲良くなったんだ?」
「うーん....。さっき?」
「うん。さっきだね、杏夜♪」
「ずるい。俺も混ぜてよ!」
「やだ。」
「相変わらず嫌われてんなー」
「あはは。」
「そっか!わかったぞ!このかっこいい俺様に見とれてるんだな!?そして恥ずかしくて俺と仲良く出来ないんだな!?」
俺かっこいいもんな!!と言わんばかりなリオにあきれた様子で
「男が男に見とれてどうすんだよ」
と紫斗が突っ込んでいた。仲のいい3人を見て仲のいい友達が出来てよかった、と心から思っていた。そして朝食をとり終わり皆各部屋へ戻る事になったとき結衣は杏夜に一人で結衣の部屋へ来てほしいと頼んだ。