第13話
『そこのものがいっておったようにそなたがうまれて少したってからそなたの存在はしらされた。しかしそれが知らされたのは一部の上層部のものだけだ。
しかし何者かによってその情報が外部に漏れた。』
『私の情報が外部にもれちゃいけないんですか?』
『絶対に漏れちゃだめだ。そなたは鬼の中でも特に血統のいい女子の鬼だからな。鬼の中には違う生物との間に子供をもうけるやからがおる。そのような奴らは純粋な鬼の血を引きついでいない。その点お前は父上も母上も代々鬼。父上も母上も代々鬼という家系は我らとあと2家ほどしかない。そしてそのなかでも女子が生まれてくることはあまり無いのだ。』
結衣はただ相づちを打つ事もできず、ただ呆然とその話を聞いていた、
『だからそなたは特別なのだ。その特別な存在は鬼の中の地位の低いものからは狙われる。愚かなもの程身の程を知らぬのだ。とはいっても鬼の血は特別だからな、、、。違う生物との間にうまれた子供は紛い物。そして短命。しかし純粋な鬼の血を飲めば長生きできるといううわさがある。しかしいまだかつて飲んだものはおらんがな。
そしてある日そなたとそなたの母上が散歩に出られた時何者かによって襲われた。』
『えっ!?』
『その時の事件は周りに人がたくさんいたために犯人はすぐ捕まった。しかしそなたは意識不明の状態になってしまった。』
『そのあと意識を取り戻したときには自分の記憶が無かった、そういうことですか?』
『あぁ、そうだ。それが真実だ。』
『あの………そのあと私の母はどうなったのですか?』
『そなたの母上は、そなたが意識を戻す前に…ほんのすこし前に…姿を消した。それがどういう経緯でそうなったのかは、いまだにわかってない。』