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つれづれなるままに

作者: ルーバラン
掲載日:2010/02/15

俺とイチロウとミカ、大学時代の友人3人で喫茶店に集まり、明日の休みにどこに行くか計画をしている。

社会人になってからも、毎週のように土日の休みになるとこの3人で集まってだべっている。

ふと、とって来た新聞を取ると、幹事長の秘書が汚職を行っていたそうだ。

ま、どうせどの政治家もやってることだし、そもそも選挙自体どこが勝ってもまったく一緒だと思って、行かなかったくらいだし。どうでもいいか。


「それより、イチロウ、ミカ、明日、どこ行く? 俺としては静岡まで行ってイチゴ狩りして、帰りにのんびり温泉にでも浸かって行きたいんだけど」


「カズは静岡か……自分は三重のナガシマスパーランドに言って絶叫しまくりたいんだけど。ミカはどこ行きたい?」


「私? 私は映画見て、カラオケ歌いたい。地元が一番」


……それ、先週もやった内容なんだけど。


「だめだろ! せっかくETC1000円政策というのが出来て、高速道路を使えば1000円でどこまででもいけるってのに! これを利用しないでどうすんだ!」


せっかく来週の休みは給料が入ったばっかの日なんだから、もう少し奮発して遠くに遊びに行きたいと思うのは、俺だけだろうなんだろうか。


「でもさ、ガソリン代その他諸々の諸経費を考えると、自転車でいける映画とカラオケが一番安上がりだよ? 不景気なんだから、ちょっとは貯蓄しないとだめでしょ?」


いや、まあそれはそうなんだけどな。今うちの会社もパートや派遣社員は全員やめさせられて、残っているのは正職員だけ。

それだけ無駄削減しても、なかなか黒字にならずに困っているような状態だし。


「いやいや、今はめっちゃ好景気だぞ。不景気で好景気」


「イチロウ、何言ってんだ?」


「リーマンショックってあったじゃん。んでな、政府が借金しまくって、2次補正予算というのを出したじゃん」


「あー、出した出した、定額給付金とかな」


あんなことするんじゃなくて、減税してくれよと思う。各役所に定額給付金部門なんてのが出来て、

あの人たちを雇うだけで、どれだけの税金が無駄遣いされてんだと思ったし。もらえないのはしゃくだからもらいにいったけど。


「政府の予算6兆円とか、一体何に使ってるんだとか思うじゃん? ああいうお金って、国が直接、全ての仕事を企業に発注できるわけじゃないから、各省庁だったり、独立行政法人に回されるんだよ」


「ほうほう」


「んで、普段役所を相手に仕事してるうちとしては、役所から大量に発注が来て、大もうけしているというわけですよ」


「うわっ、お前の企業うざっ! ってか政府うざっ!」


役所から注文なんかしたって、こういう大企業にばっかり発注行くじゃん! 無理なのはわかってるけど、一般消費者の懐を暖める政策を考えてくれよ!

人件費削ったり、蛍光灯の数を減らしたりして経費削減してるうちの会社って一体何なのさ!


「ところでさ、不景気なのはおいといてさ、浮ついた話とかってない?」


「あ、私のお隣にすんでる智代さん、先月結婚したんだって」


「自分の中学の友人でコウキっているんだけど、来月3人目が生まれるってよ」


「周りの人の話じゃなくて、ミカとかイチロウとか、なんかないの?」


……ミカにはないでいてほしいが。


「ないねー、まったく。寂しいことに。私、魅力ないんだろうねー」


「自分も全くないな、職場は男ばっかだし。既婚者ばっかで合コンもないからなー」


ふむ、イチロウはどうでもいいとして、ミカは今完全なフリーなんだな。


「あのさ、ミカ、俺、大学時代からずっと1人暮らししててさ、家に帰ってきたときに誰もいないってすごくさびしいなって思ってたんよ。それでさ、ミカみたいな明るいやつが家にいたらなーって思ってたんだ」


「最近、そういうさびしい人の為に帰ったら冷蔵庫がお帰りって言ってくれる商品を開発してんだけど、売れるかな?」


「俺、暖かい空間があって、それでいて子供がいて、そんな家庭がほしいんだ」


「そうだなカズ、今度民自党の政策で、子供がいると月々2万6千円もらえるらしいもんな」


「ミカ、結婚しよう」


「いっぺん死んで来い」


「…………………………」


なんでだ……そこまで言われる筋合いではなかったと思うんだが……そんなにまずいセリフを言っただろうか。


「今のタイミングでプロポーズをしてOKをもらえる人がいたら見てみたい」


「イチロウ、お前のへんな相槌がなかったら、別にそこまで悪いタイミングじゃなかったと思うんだけど」


「3人でいるときにプロポーズをしようとする時点で十分悪いタイミングだろ」


そうか、それもそうか。


「ミカさ、タイミングよかったらオッケーだった?」


「私、別にどんなタイミングでもカズとだけは結婚するつもりないから安心して」


……そんな追い討ちをかけないでくれ。ほのかにあった俺の恋心はどこへ行けばいいんだ。


「あ、じゃあ自分は!?」


「イチロウもないから安心して」


「……」


そんなこんなで、明日もまた3人でカラオケに向かうことになる、ある昼下がりの午後のことであった。

独立行政法人や役所は国から支給されるお金を国に返還すると、返還分の予算が来年度から支給されなくなり、再要求してもなかなか予算がつかないため、赤を出すぐらいのつもりで使い切ります。使い切ると来年も同額の予算がつくため。


2月や3月、年度末になると突然道路工事が増えるのはそういう理由。余ったお金を一気に使うため。


きっとそのうち、無駄な工事をしているぐらいだったら自分の懐に入れてしまえとよこしまな気持ちがよぎり、汚職につながっていくのかなと思います。

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