表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美貌の宰相様が探し求める女性は元気いっぱいの野太い声の持ち主らしい……それ私かもしれない  作者: 黒星★チーコ
【おまけの裏事情】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/61

【番外編・後編】キューテックは日記を綴る


こちらは後編です。前編をまだ読んでいらっしゃらない方はお手数ですが一旦前にお戻りください。


▼月◎日 (第18話の間)

妃殿下が味方(?)になった。


内々にサムが妃殿下に呼び出されたので、グレイフィールド公爵とのやり取りで、ミシェル妃殿下との賭けになってしまった件だろう……と思ったら、別件だった。

愛人の噂でしこたま怒られたのだ。既にこっちでも数日前から噂を潰す動きに出ていたんだが、彼女はそれでも納得せず「アマリアが酷い目に遭った」と言う。


これ、中庭の件を知ってるなと思った。サムも同じく気づいて、なんと全部ぶっちゃけた。彼女が好きだが、あくまでも彼女が職場に居づらくならないように別人を好きだという事にしていると。


……もっと怒られた。火が着いたかのように「絶対貴方なんか認めないわ!」と言ってた。まあでも妃殿下の良い所は、セーブルズさんの意思を自分の思い通りに曲げようとはしないところだ。「そんな方法でアマリアを口説けるものならやってみなさい」だってさ。


ということで、次の園遊会でセーブルズさんの名誉を回復する方向で協力する事になった。なお、失敗したら「アマリアを辞めさせてわたくしの下で働かせるわ。だって賭けですものね?」との事。

……前言撤回。妃殿下は時には彼女の意思を曲げようとするかもしれない。



◇月▽日 (第19話~第23話)(第28話)

賭けには勝った!! セーブルズさんに辞められたら俺にとっても大損失だからな。

リバワーム伯爵の悪事を白日の下に晒し、セーブルズ伯爵家とセーブルズさんが立派な人だと皆に広めることが出来た。これでアイルトンもちょっと報われたかな。


そして恋の勝負も少しだけ勝ち目が見えてきた気がする。

またセーブルズさんは別の男性に口説かれていたのでサムはめちゃくちゃ慌てていた。慌てるあまりその紳士に失礼なことを言ってしまったので、親友としてフォローしてやった。

紳士の耳元でとっておきの情報として「すいません、アイツ4年前からセーブルズ伯爵令嬢に片想いしてるんですよ。なのにウジウジしていてまだ告白できていないんです」って言ったらめちゃくちゃウケてた!


正直、あの紳士(しかも領地持ちの貴族であることは保証されてる)はなかなか好青年だったのでセーブルズさんには悪い事をしたかと思っていたけど、その直後にサムに口説かれて耳が真っ赤になってたので結果オーライではないかな。サムも彼女の様子に気づいて大興奮していたみたいだ。……顔には出さなかったけど。あいつ、意外とムッツリすけべだと思う。


奥さんはコイバナを目の前で見られて大満足でにっこにこしてた。ホントに可愛い……



◇月□日 (第28話の翌日)

アイルトンから俺に秘密の手紙が来た。

『すまん、エミュナに全部バレた』

バレたっていうか、お前が白状させられたんだろう……。あのピンクっぽい髪色のややお転婆な男爵令嬢が何か余計な事をしなければいいが……まあ妃殿下の親友の一人だから、妃殿下が手綱を引いてくれることを祈るしかない。



◇月☆日 (第29話後半~第30話)

やられた。まさか中庭の声の主の件を噂で広められるとは。間違いなく、アイルトンの婚約者の仕業だ。セーブルズさんがちょっとでもサムに気があるそぶりを見せてくれていて助かった。そうじゃなきゃ結構手詰まりに近かったぞ。

師匠と相談して、来月のサムの誕生日パーティーで全部カタをつけられれば一番いいという話になった。サムの方のタイムリミットも近いしな。



◇月◆日 (第31話)

面白すぎた!!!! あいつやっぱりムッツリすけべだ!!

いや、多分最初は本当にやましい心は無くて、セーブルズさんの夜会のトラウマを心配していたんだろうけど……彼女の手を握るうちに柔らかーいとかすべすべしてるーとか色々考えちゃったんだろうな~。

で、そんな自分を戒めようと更にぐるぐる考えるうちに息が止まったんだろう……バカだ!! 腹が痛い。


うん、でも良いと思う。このまま手を握るのに慣れるのと、セーブルズさんへのアピールも詰めていって、誕生日パーティーには告白できるようになっておかないと。



◇月※日 (第32話)

ちょっと手荒なことをやり過ぎた。彼女のトラウマはすっかり解消している物だとばかり思っていたから。いたく反省。奥さんにも怒られた。



◇月★日 (第33話)

アイルトン経由で婚約者のエミュナ嬢から、セーブルズさんが仕立てるドレスのデザインをこっそり横流しして貰う。勝手に噂を流したんだから、まあそれぐらいの罪滅ぼしはして貰わないと。

「これなら首飾りとか髪飾りじゃなくてイヤリングが最適じゃない?」とうちの奥さんにアドバイスを貰った。流石うちの奥さん。あー(※ここから先は何故か沢山の線で消されている)



◇月+日 (第34話)

サムも、セーブルズさんもだいぶ手を握るのに慣れてきたみたいだ。ちょっと安心した。

サムのやつどさくさに紛れてセーブルズさんの薬指のサイズを測ったらしい。ていうか指で撫でただけでわかるものか!? 有能は有能だけどちょっと引く。

後は本番を迎えるだけだ。さて、来月のパーティーでちゃんと告白できるか? そしてOKをもらって、みんなの前で彼女を婚約者としてお披露目できるか?



☆月▼日 (第34話後半~第40話)(第48話~第50話)

とんでもないことが起こった。ちょっと俺の考えは甘かったな。まさか逆恨みする連中が乗り込んでくるとは。あと、サムから聞いていたけどあの護身術とやらは凄い。サムじゃないけど惚れ惚れするほどカッコよかったぜ。逆にサムは凄くカッコ悪い姿を招待客に晒してしまった!


でもまあ、なんだかんだ今回も結果オーライだ。めちゃくちゃ笑えたけど、ちゃんと告白もできたし、セーブルズさんからもイエスの返事を貰えた。

素晴らしいハッピーエンドってやつだな。綺麗におめかしをした奥さんと居られて俺もハッピーだ。


あ、そうだ。これからサムに夫婦愛が長続きする方法を教えてやらなくちゃ。例えば……(※ここから先は何故か破り取られていて読めない)




☆月※日

この日記を奥さんに知られてしまった……。過去の惚気とか、夜の話とかを日記に書くな! とめちゃくちゃ怒られて一部切り取られてしまった。

でも真っ赤になって怒ってる姿も可愛いんだよなあ。



これで完結です。今までお付き合いいただきありがとうございました!!

厚く御礼申し上げます!(ぺこぺこぺこり)


もし面白かったと思って頂けたら、↓の☆に色を付けてくださると嬉しいです! 次回作の励みになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


前日譚のコメディーです。↓

ズルいお姉様被害者の会

★ ★ ★
ヘッダ
新着順 総合評価順 レビュー順 コメディー 異世界恋愛 ホラー
フッダ



他の短めな短編もよろしくお願いいたします! ↓のバナーからシリーズに飛べます!
5分前後でサクッと読めるやつ あれこれ
(バナーは楠結衣様からのご厚意で頂きました♪)
― 新着の感想 ―
コソコソ話の,真相や、イヤリングをうまく準備できた背景などいろいろ謎が解けてウフフ!
拝読しました。とても面白かったです。後半は一気読みでした。 アマリアがエドガーをどっせいするシーン、サミュエルが暴走するシーン、それに続くサミュエルの回想で、彼の気持ちや恋心の源などが明らかになってい…
[良い点] チーコさまの印象ってやはり短編コメディなのですが、この物語のシナリオ構成などを見ると「タダモノじゃあないな」と思わざるをえませんでした。 各キャラの行動原理に納得できる理由が用意されており…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ