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第十話   開花

波瑠の弟の七兵衛の名前が藤七郎に変わっています!

本編にあまり支障は無いのですが、把握してもらえると幸いです!

一五六〇年(永禄三年)十月上旬   尾張国中島群信勝の屋敷



〜織田信勝〜



桶狭間の戦いが終わり、家に帰ると懐かしい物が現れた。



   〜桶狭間の戦い〜

   ノーマルクリア



今回はノーマルクリアみたいだな。ノーマルクリアが史実関連かな?そうなるとシークレットクリアは歴史改変かな?まぁどっちでもいいか。


   ノーマルクリア率:77%


      〜内訳〜


    ・佐久間盛重救出

    ・木下藤吉郎、織田信勝の参戦

    ・前田利家、佐々成政の活躍

    ・敵軍被害甚大

    

クリア率?どういう事だろう。100%の時はどうなるんだろう。取り敢えず報酬を見るか。


   ノーマルクリア特典


   技能習得:調略(上級)


   称号取得:織田の赤鬼(固有)


……え?訳が分からないんだが……。何なんだこの赤鬼ってやつは。二つとも調べてみないと……。


      〜調略〜


  説明:策略を巡らす事で、忠誠によらず内通させる事が出来る

  練度:上級 レベル10(0/2200)


      〜織田の赤鬼〜


  説明:二尺七寸もある大太刀を操り、一騎当千の武者を表す

     鎧が敵の返り血で真っ赤に染まっていた為そう呼ばれた

     敵を十人倒す毎に、全ての能力値が一時的に2ずつ上がる

  練度:固有 レベル無し


二つとも強いな。でも、強いけど、赤鬼って……。良い意味では無いよな。悪名に近くない?織田一族は呪われてるな。兄は魔王、弟は赤鬼。碌でもない兄弟だな。

まぁでも戦の時に使えば間違い無く強いという事は分かった。基本的に俺一人で最低でも百は倒せるから、+20か。デメリットも無いし、良い事だと考えよう……。

称号の方は分かるんだけど、『調略』は一体何の為に使うんだろう?今の所は使い道が分からないな。

そうだ、桶狭間の戦いが終わった後の俺の能力値も見ておこう。



 名前:織田勘十郎信勝(東郷泰人)

 レベル:31(18650/37900)

 年齢:23

 職業:織田家中島領主

 状態:健康(疲労)

 体力:66/100

 統率:43

 筋力:51

 頑強:48

 敏捷:53

 器用:48

 知能:65

 精神:55

 技能:剣術(達人)、弓術(上級)、鉄砲術(初級)、格闘術(上級)、百舌鳥使い(中級)、兵法(中級)、挑発(初級)、調略(上級)、算術(中級)、書法(初級)、鑑定(上級)、弁術・説得(中級)、弁術・論破(初級)、町割(初級)、治水(初級)、超集中(上級)、織田の赤鬼(固有)、人たらし(固有)、急成長(固有)

 スキルポイント:16

 装備:無し



四年前が嘘みたいな能力値になってきたな。スキルポイントもまた溜まった。次は何を取ろうかな。内政系の技能を取ろうか迷い所だな。美濃で戦があると思うから戦闘系の技能でも良い。練度も上げるのもありだな。


というかそんな事よりも深刻な人手不足なんだが、どうしたら良いのだろうか。たった二人で郡を治める事って出来るのか?全然分からない……。兄も俺に丸投げだったからな。ちなみにあの四人衆の中では俺が初めて領地を与えられた。藤吉郎は武功がまだまだ足りず、又左・内蔵助は母衣衆筆頭で、領地を持つのでは無く、独自の軍を持っているらしい。又左は三間半槍隊、内蔵助は鉄砲隊らしい。ちなみに俺も自分の軍はあるみたいだ。桶狭間の戦いで俺の隊(信勝隊)で、生き残った十八人はそのまま俺の直属の足軽兵になった。信勝隊精鋭だな。そうだ、俺が赤鬼だし、コイツらは赤備えにしようかな。時間がある時に俺が鍛えるか。ちなみにこの足軽兵は銭兵なので、給料は俺が払わなければならなくなった。悩み事が多すぎる……。


取り敢えず一旦領内の視察に行かないといけない。自分の目で見ないといけないな。伊右衛門(山内一豊)は……、誘うのはやめておくか。まずは近くの坂田村だな。早速準備するか。



―坂田村―



「ここが、波瑠殿と藤七郎の家か」


そう言うと二人はびくびくしたながら頷いた。


療養という名の休みを貰い、俺は今、坂田村に来ている。此処は清洲からはそこまで離れていない所にある村だ。至って平凡な村で、心が安らぐ良い村だ。百姓同士の仲も良いみたいだ。

波瑠と藤七郎の家に来た理由はあまり無い。去年借金取りから助けてやった後どうしているか少し気になったから来ただけだ。……俺も家臣を持てる身分になった。桶狭間(この世界線では田楽狭間と呼ばれている)の戦いでの功を評価されて、中島郡の領主となった。坂田村は中島郡内の村だ。一応名目は領内視察と言ったところだな。


「波瑠殿と藤七郎は今は何歳なのだ?」


問いかけた。まるでお見合いの様な空気感だ。お見合いしたことないけど。


「私は二十二歳になります。藤七郎は十歳であります」


波瑠がそう言った。俺は少し驚いた。ぱっと見はまだ十代の様に見える。正直、好みの顔立ちだ。

よくよく話を聞いていると、二人の他に兄弟は三人いて、波瑠が一番上で、藤七郎が一番下。そして、間に男が三人いるとの事だ。今は畑仕事か狩りに出かけているらしい。両親は藤七郎が幼い頃に亡くなっているらしく、波瑠が実質、両親の役割をしているらしい。それ故、二十を過ぎても未だ結婚していないみたいだ。顔立ちが整っている為、言い寄って来る男は少なくないみたいだが、弟たちの事を考え、求婚を断っているらしい。家族思いの良い子だなと思った。それとも男に対する要求が高いのか?


「生活はどうだ?苦しくないのか?」


「正直に言えば苦しいです。治水が村々に行き届いておらず、収入が安定しません。ですが弟たちの笑顔を見ると頑張ろうと思える気持ちになり、辛さも乗り越えれます」


悩ましいな……。俺の領内の問題の一つだな。あっそうだ。


「お主たち、俺の家臣になるつもりはないか?」


二人はポカーンとしている。


「俺はな、新米の領主なんだ。家臣も、人手も足りんのだ。そこで、藤七郎や藤七郎の兄たちには俺の家臣に。波瑠殿には俺の女中として仕えて欲しいのだが、如何だろうか?悪くはないと思うが」


「そこまでお世話になる理由がございません……」


波瑠は申し訳なさそうに言った。


「そうじゃない。これは別に助けではない。俺がお主たちを引き抜きに来ただけだ。そこまで深く考え無くて良い。お主たちは俺に労働力を提供し、俺はお主たちの衣食住を保証する。どうだ?」


波瑠が考え込んでいる様な表情だ。藤七郎はそんな波瑠を不安そうに見ている。


「……謹んでお受け致します」


「そうか!いやぁ助かったな。感謝するぞ、波瑠殿。藤七郎もこれから宜しく頼むぞ」


藤七郎は嬉しそうにはにかんだ。


「明日から俺の屋敷に全員で来てくれ。必要な物は自分で用意するようにして欲しい。部屋は此方で用意しておく」


俺がそういうと波瑠と藤七郎は、有難うこざいます、と言い頭を下げた。そうだ、二人とも鑑定しておこう。



 名前:藤七郎

 レベル:8(80/1100)

 年齢:10

 職業:坂田村百姓

 状態:健康

 体力:78/100

 統率:1

 筋力:7

 頑強:9

 敏捷:10

 器用:11

 知能:13

 精神:7

 技能:耕作(初級)、天下人の飛矢(未開花)、不撓不屈(未開花)

 装備:無し



 名前:波瑠

 レベル:16(6250/7900)

 年齢:22

 職業:坂田村百姓

 状態:健康

 体力:54/100

 統率:8

 筋力:12

 頑強:14

 敏捷:17

 器用:22

 知能:26

 精神:33

 技能:格闘術(初級)、耕作(中級)、料理(中級)、内助の功(未開花)、

 装備:無し



百姓の能力も一応見れるんだな。てか二人とも『未開花』の技能あるんだけど……。藤七郎に関しては二つもある。二人ともそんなに重要人物だったのか?でも聞いた事ないけどな……。『天下人の飛矢』、秀吉か家康の家臣なのか?『内助の功』って、山内千代と同じだな。うーん。あっそうだ。


「二人の家名は無いのか?」


「はい、村内での身分も低かったので……」


「そうか……、であればこれより雛菊(ひなぎく)を名乗るように」


そう言うと二人は首を傾げた。


「ひなぎくとはどう言う意味なのですか?」


……まさか、まだ雛菊は日本には無いのか?しまった、知らなかった。今更訂正するのもおかしいな。何とか誤魔化さないと……。


「雛菊とは……俺が今考えた言葉だ。少し前、ある戦で菊の花と一羽の雛を見たのだ。その雛の生きようと必死になっている姿を見ていると希望が湧き、その後の戦に勝つ事が出来た。それ故、其方たちの名に相応しいと思ったのだ」


頭が混乱して、自分でも何を言っているのか分からない。が、二人は感動しているようだ。目がキラキラしている。良かった……。


「素晴らしい家名を頂き、感謝致します」


二人がまた頭を下げた。なんか……少し罪悪感が……。

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― 新着の感想 ―
[一言] 波瑠は女中から嫁ルートですね。 美濃・斎藤家相手に調略(上級)を使うとなると、配下に素破(忍び)が欲しいですね。伊賀か甲賀、できれば松平に再仕官する前に服部保長(初代服部半蔵)をスカウトでき…
[気になる点] 借金はどうなったんです?
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