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神よ、与える前に考えてくれ、トイレットペーパーは武器じゃないっ!  作者: エッチな思考の鈴木
第四章 後進は魔王の足並みと共に
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第86話:目覚め、名もなき戦場と、鬼を宿した女




案内の役目を終えた哀れな男を投げ捨てる。

あれだけイキっていた男も今となっては恐怖で言葉もままならない様だった。

男と言うよりも男だったモノではあるが、精々正気に戻った後に生き地獄を味わえばいいさ。


顔を上げてようやく、むせ返るような酒の匂いと聞き取れないほどの大勢の騒めきに気づく。

正面には背丈半分ほどのレンガの壁があり、右手にはここから下の酒場へと続く階段があった。

階段の方へと目をやると、下のバーカウンターが見え、私を覗く一人の女性と目が合う。


彼女は私の足元と顔を交互に見ながら、その綺麗な顔を更に白くさせて行く。

彼女の位置からは倒れている男の姿は見えるはずではないのだけれど。

……どうでもいいか。



―――壁にある手すりから顔を出し、下の様子を覗き見る。


酒をあおってばか騒ぎしている男共がちょうど30人程。

屈強な男が何人もいて。

私が物として到着する事を期待し、下半身丸出しで下劣な言葉を吐く男が1人。

それに同調して笑い声をあげるクズが29人。


これが……こんなのがこの街を守る戦士なのか?

一体この街にいる戦士の何人がこんななんだ?

私の知らない所で、こんな奴らに一体何人の真面目な人間が……何人の女が食い物にされてきたんだ?


どうしてお前たち人間は……こうも醜さを私に見せつけるのか。

どうしてお前たちは……眠りし我が怒りを呼び覚ますのか。

どうして、どうして―――どうしてッ!!!


怒りで流れる血の管が切れた時には、自然と階段を降りている途中だった。

ノー天気なハイエナ共がよだれを垂らしてわらわらと寄ってくる。


「へへっ……こりゃ中々の上玉じゃね……」


男の言葉を全て聞こえる前にハイエナの口は白い布で覆われる。

さっきも似たような戯言は散々聞いたのだ、だらだらと同じシーンを繰り返すつもりはない。



―――目蓋を閉じ、シャッターを切る。


目を開ければ、あら不思議。

私と目線を同じくする者は、カウンターで固まっている善良な親父しかいなかった。

地を舐めひれ伏す屍を、高ぶる心と共に優雅に踏みつけていく。


だが……メインディッシュはどこだ?

この醜い街を作った元凶はどこだ?

私をここまで怒らせたあの男はどこにいる?


「どこッ……!!」


酒場の親父の胸倉を掴んで聞くと、震える指で奥の戸を指し示す。


「……」


親父を乱暴に投げ捨てて、静かに見下ろす。

例え渦中の人間でないとしても、この程度の恐怖は味わっていいはずだ。

だか……だから……。



―――ずれ始めた頭の歯車を無視して、怒りの行く末へと目を向ける。


扉を勢いよく開けるが……もぬけの殻だった。

正確には外へと続くもう一つの扉が開けっ放しであったのだ。


つまりは……逃げたと言う事か。

自分の手下を囮にして、我が身可愛さに逃亡と言う選択をしたのか。


何て愚かな。

何て不誠実な。

この程度の男に、この程度に群がる男たちに……私は呼び出されたのか。



―――いいだろう、そっちがその気なら、最大の恐怖でその罪を贖ってもらおうではないか。



さぁ、鬼ごっこの始まりだ。



いやーやる気とか忙しさとか全部合わさっちゃって、結構お休みしちゃいました。

後はこの辺りでしっかりプロットを打ってたんで、その分次回からは大丈夫かと。

状況報告合わせて今回短くなっちゃったんで、次回は頑張ります。

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