第4話:トイレットペーパー、遂に大活躍!!
「えーーー、皆様、ご無沙汰しております。」
「んーーー、早速ですが皆様、この私は何に見えますか?」
「股間のない男?」
「ホモサピエンスのオスではない方?」
「おっぱいのついた人類?」
「えーーー、人によって見え方は様々でしょう。」
「んーーー、ですが、私にもこれだけは言えることでしょう。」
「ここにいる、一人の男は現在・・・
淡い緑のミディアムヘアのかわい子ちゃんになってしまっていると!!」
てーてて、てーてて、てーてて、て~ん↑
あっ、うん。
あまりの状況に思わず、某探偵ドラマの冒頭演説みたくなってしまった。
というかさ・・・
どうしよう・・・・・めっちゃタイプなんですけど・・・。
って、ちがーうっ!!
でもでも!ただ、ただね!!
正直なところ、性別が変わったこと自体は案外驚いていないのかもしれない。
だって、ファンタジー世界に転生出来てる時点で
何が起こったところで不思議ではないしさ?
まぁ・・・しかしだ。
一つだけ、私には解せないことがある・・・。
それは・・・髪の色だ。
たかが髪の色じゃないか?
違う、実際の色だ。
緑色であることが問題なのだ。
私の記憶が確かなら、転生前の私は日本人特有の黒髪だ。
つまり、転生後に髪の色が変化したと言うことになる。
可能性の一つとして考えるのは・・・神様が何となく着色した、だが・・・。
・・・それならば・・・まだいい。
だがこの髪の色、私には他に思い当たるところがあるのだ。
―――そう・・・さっきまで私が入っていたこのお風呂だ。
この髪の緑は、このお風呂の色そっくりの淡い緑色をしているのだ。
もしかしたら、こいつのせいでこうなってしまったのかもしれない。
そうならば、髪の色の変化以外にも
何か、別の変化をもたらされている可能性だってある。
しかし、それよりもだ。
もっと重大で、一番の問題がある。
この髪色が、この世界において一般的な髪色なのか、だ。
もしも、もしもだ。
この髪色が、この世界では希少な存在だった場合。
この美貌だぞ?(自画自賛)
おっぱいは小さめだけどさ、無くはないし?
って、何ちょっと小さいからコンプレックス感じちゃう
みたいな発言をしているのだ、私よ。
こほんっ!
詰まるところだ・・・
このまま行くと、この物語・・・
「なろう」ではなく「ノクターン」になってしまうのではないか!?
盗賊に攫われて、奴隷市で売られちゃったり?
そのまま売春婦にされちゃってなんかしたりして、一生の慰み者になったり?
いや待て、お貴族様のおもちゃになるってパターンも・・・。
てか、そもそも、そんなエロ同人的な優しいものか・・・?
中世には、拷問して楽しむような糞野郎もいるとか・・・。
そんな話もどっかで聞いたこともあるし・・・。
・・・・・ヤバイ。
ヤッター!これで、一人寂しい夜も、寂しくないー♪
とか、全然喜んでられない奴だ・・・。
というか神よ。
そもそも女体化やこの美貌に関してはお前の趣味か!?
確かに、転生女体化モノとかはさー
商品として映えるように、絶世の美女になるのがテンプレだけどさー
正直、もう少し芋っぽい感じの顔にしてほしかったんだよねー
てかさー
やられる本人はさぁー
ぶっちゃけさー
危険度が上がるだけでさー
「恐怖しかないっつの!!!」
あぁ、もう・・・。
正直、女体化したタイミングも、オーガ君に襲われた理由や
この泉に入った事によるうんたらで、思うところはあるのだが・・・
今は取り敢えず、置いておこうと思う。
何故ならば、今、私は考えなければならないことがある。
それはきっとこの物語の起点となる存在。
そう・・・
「お前だよっ!トイレットペーパー!!」
いや、ほんとに待たせたな、トイレットペーパー君よ。
正直、突然のオーガエンカウントや、女体化イベントで忘れていたんだけどさ。
実際、オーガから逃げれたのも、君のおかげなんだよね。
「というわけでっ!第2回!!
トイレットペーパー君を最強に使いこなす実験タイムを実施するっ!!!」
ワーワー、パチパチー(客席投影)
「だがしかーし!」
ワーワー・・・ワー?(客席困惑)
「その前に、一度、休憩を挟みたいと思います!」
エェー・・・ブーブー!(客席ブーイング)
「ちょっとさ・・・。」
・・・ジーー(客席ジト目)
「お風呂で身体検査してくりゅっ!」
ヤッタゼ!ヤッタゼ!ヤッタゼ!(客席煩悩)
一般視聴者の皆様、誠に申し訳ありません。
映像の方に通信障害が生じてしまっため
これより先をお見せすることができなくなってしまいました。
んっ・・・とですね・・・んっ・・・というわけなのでー。
「次回につづく♡」
トイレットペーパー君は乱れた映像の後に大活躍しております。
なので、前回の後書きにおいても、今回のタイトルにおいても
嘘偽りは一切ございません。