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神よ、与える前に考えてくれ、トイレットペーパーは武器じゃないっ!  作者: エッチな思考の鈴木
第一章 始まりは高難易度ステージ
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第9話:ときめき、トイレットペーパーの中心で愛を叫ぶ




その白く愛らしいモノは、フラフラと揺れながらも、その絶妙なバランスで

トテトテと歩いて来る。


そして、私の前に到着すると

その可愛いお手てを使って、謎の赤い実をヒョコっと、前に突き出してくる。


恐らくは、食べろと言うことなのだろうが・・・


何の実なのかさっぱりわからない。でも可愛い。


お礼を言ってそれを受け取ると

その愛らしいモノは

ヒラヒラの両腕をユラユラ、腰をクネクネして、踊るような仕草をし始める。


喜んでいるということなのだろうか・・・とにかくめっちゃ可愛い。


トイレットペーパー君の萌え仕草が気になりつつも

受け取ったモノの方を手に取って観察してみる。


見た目は、真っ赤な色した饅頭サイズの小さなマンゴー・・・と言ったところか。

マンゴーと似てはいるものの、似ている程度なので果物とは断定できない感じだ。


表面はつるつるで、ひんやりもしている。

ただ、とにかく感触がすっげぇ柔らかい。

まるで水風船を持っているみたいにブヨブヨしている。

匂いは・・・期待していた甘い香りは全くしない。



―――総評すると・・・ちょっと食べるのは遠慮したい。


それが表情に出てしまっていたのかもしれない。

トイレットペーパー君は、楽しそうやっていた踊りをやめ、

シュンとしてしまった。



そんな胸キュンを見てしまったら、誰が食べないで済ませられるだろうか?



否、私には無理だ。



トイレットペーパー君の悲しみに、慌てて勢いよくかじりついた瞬間・・・



―――赤い実から勢いよく汁が爆散した。


まさに、弾けた水風船だった。


顔面と胸のまわりはびちょびちょに濡れ、見るも無残な有様だ。

ただ幸い、汁の色は透明だったため、なけなしの一張羅が色づくことはなかった。


まぁ、そんなことよりもだ。

ちゃんと口に含めたのは少量ではあったが

この汁、というかこの果汁・・・



すっげぇうまい。



例えるのならば、ライチのジュースを飲んでる感じに近いだろうか・・・。

いや、ライチよりも酸味は薄く、のど越しも爽やかな、例え様もない旨さがある。

いやいや、今までの人生で飲んできたジュースの中でも、最上級のご馳走だった。


あまりにうまかったので、果実の皮の方も急いで口に含む。

ただ、こっちはいくら噛んでも噛み切れないと言うか・・・

ゴムを噛んでいるようだった。


それでも、皮もしゃぶりつくして、なけなしの果汁を楽しみつくす。

もちろん、指についた汁も夢中でペロペロした。



「これだよこれ、これなんだよ!私が求めていた異世界はっ!!」



こうして・・・

私の初めてのファンタジー世界の食事は、大成功を収めた。





―――感動で呆けていると、ふわりと優しいお手てが私の膝に触れる。


感触の元を確かめると、不安そうに見つめてくるラブリーマイエンジェルがいる。

ほんと、なんなんだ!?この、私を萌え殺しにかかってくる生物は!?


こ、こんなんされたら・・・




「抱きしめるしかないじゃないかっ!!」




堪えられずに、私は、トイレットペーパー君をめっちゃ抱きしめていた。

抱きしめたトイレットペーパー君は、干したてのバスタオルみたいにふわっふわで

温くて、最高の抱き枕だった。


そして、抱きしめられたトイレットペーパー君側はというと・・・

心地よさそうに、めっちゃスリスリしてきた。

心地よさそうに・・・めっちゃ・・・スリスリ・・・

めっちゃ・・・スリ・・・



はぁあああああああああああああああああああんっ!!?


何それえええええええええええ、何その幸せそうな感じいいいいいいいい!?


ダメ、ダメダメ、ダメだってばぁああああああああああああ!?





「可愛いしゅぎんだろるぉおおおお、ばかぁああああああああああああっ!!」








―――この日


私は、新たに『おトイレ専用ちり紙(トイレットペーパー)超大好き(フェチ)』という性癖を手に入れたのだった。





今回は書いてて楽しかった。


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