スライムのマイホーム探し
街中の筋道を1匹の魔物が歩いている…
そう、この物語の主人公「スライム」である。
スライム「むぅ……住処を探すにしても一体どこにするべきなのか……はて、困ったな。」
前方にあるのは薄暗い廃墟
スライム「いやいや、流石に魔王(仮)の我でもここはちょっとな……」
屋根が今にも崩れそうな家も見えてきた
スライム「あそこなら……いやまて、崩れたら元も子もないな」
拠点とするのには厳しい場所ばかりである
スライム「……どうしたものか、暮らす場所が見つからないとなるとここからどうすればいいのやら……」
そう呟いていると目の前の青年が声を掛けてきた
青年「ん?お前、住む家ないのか?」
スライム「あぁ、そうだが、どこかいい場所を知っておらんか?」
青年「そうだな…ウチに……くる?」
スライム「え!?」
予想外の返答に驚きを隠せなかった
青年「そ、そんな驚くような事言ったかな笑」
スライム「いや、その、お主は人間なのだろう?だったら魔物の暮らすというのは…?」
青年「おかしいことかな、ただオレは困ってるお前が見過ごせなかっただけだよ」
スライム「ほ、本当だと言うのならありがたい!いや、ありがたすぎるぞ!」
青年「よーし!決まりだな!よろしくなスライム!」
かなり急な展開だがこれで家は決まった。(多分な)
スライム「うむ!よろしく頼むぞ…えーと…」
青年「あ〜、名前まだだったな。オレはリオだ」
スライム「よろしく頼むぞ、リオよ!」
こうして2人の出会いは幕を開けた…
スライムにとってリオがかけがえの無い存在になろうとしている事はまだ知る由もない……